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エクセルで数式を解除して数字だけ残す方法は?簡単なやり方を調査!

エクセルでデータ集計や分析を行う際、数式は非常に便利な機能です。しかし、作成したデータを他の人に共有する場合や、ファイルの動作を軽くしたい場合など、計算結果の数字だけを残して数式は不要になる場面も少なくありません。そのようなときに、「エクセルで数式を解除して数字だけ残す」操作が必要になります。この操作を知っているだけで、エクセル作業の効率は格段に向上するでしょう。一方で、エクセルで数式を値に変換する作業を一括で行いたい、あるいはショートカットキーを使って素早く処理したいと考える方もいるかもしれません。また、マクロを活用してエクセルで数式を削除し、結果をそのまま残す方法や、特定の状況で数式が解除できないといった問題に直面することもあるでしょう。本記事では、エクセルで数式の結果を数値として固定するための基本的な手順から、少し応用的なテクニックまで、様々な角度から解説していきます。

この記事を読むことで、以下の点が明らかになるでしょう。

・エクセルで数式を値に変換する基本的な操作手順

・ショートカットキーや一括変換など効率的な作業方法

・マクロを使用して数式を自動で値に変換するテクニック

・数式が解除できない場合の原因と具体的な対処法

エクセルで数式を解除して数字だけを残す基本的な方法

ここではエクセルで入力した数式を解除して、計算結果の数字だけを残すための基本的な操作方法について説明していきます。手動で行う確実な方法から、作業効率を上げるショートカットキーの活用、さらには数式がうまく解除できない場合の原因と対処法まで、幅広く解説します。順に見ていきましょう。

コピーと値の貼り付けで数式を解除

数式解除して数字を残すショートカット

複数のセルの数式を値に変換し一括処理

ドラッグ操作で数式を値に変換する技

エクセルで数式が解除できない原因は?

数式のみ削除して一括で値を残す方法

コピーと値の貼り付けで数式を解除

エクセルで数式を解除し、計算結果の数値データのみを残す最も基本的で確実な方法が、「コピー」と「値の貼り付け」機能を組み合わせるアプローチです。この方法は、操作が直感的で分かりやすいため、エクセルの初心者の方でも安心して実行できるというメリットがあります。手順は非常にシンプルで、まず数式が入力されているセルまたはセル範囲を選択し、コピーします。コピーは、対象のセルを選択した状態で右クリックメニューから「コピー」を選ぶか、キーボードの「Ctrl」キーと「C」キーを同時に押すことで実行可能です。次に、貼り付け先のセルを選択します。このとき、数式が入っていた元のセルにそのまま上書きして値を残したい場合は、同じセルを選択したままで問題ありません。貼り付け先のセルで右クリックし、「形式を選択して貼り付け」メニューの中から「値」を選択して貼り付けを実行します。アイコンで表示されている場合は、「123」と書かれたクリップボードのアイコンが「値の貼り付け」に該当します。これを実行すると、クリップボードにコピーされていた数式の計算結果である数値だけがセルに貼り付けられ、元の数式は完全に消去されます。この操作により、データの再計算による値の変動を防いだり、ファイルを他人に共有する際に数式を隠したりすることができるようになります。非常に応用範囲の広い基本的な操作ですので、ぜひ覚えておきたいテクニックの一つと言えるでしょう。

数式解除して数字を残すショートカット

エクセルでの作業効率を飛躍的に向上させるためには、ショートカットキーの活用が不可欠です。もちろん、エクセルで数式を解除して数字を残す作業にも、便利なショートカットが存在します。このショートカットを使いこなせば、マウス操作でメニューを何度もクリックする手間が省け、一連の作業をキーボードだけで素早く完了させることが可能です。最も一般的なショートカットは、対象のセル範囲をコピーした後、「Alt」→「E」→「S」→「V」→「Enter」と順番にキーを押していく方法です。これは、古いバージョンのエクセルから引き継がれているアクセスキーを利用したもので、リボンメニューの「ホーム」タブにある「貼り付け」オプションから「形式を選択して貼り付け」ダイアログボックスを呼び出し、「値(V)」を選択して決定するまでの一連の操作をキーボードで行っています。また、比較的新しいバージョンのエクセルであれば、右クリックメニューの代わりに「アプリケーションキー」または「Shift」+「F10」を押し、その後「V」キーを押すことで「値の貼り付け」を直接実行できる場合もあります。これらのショートカットは、最初は覚えるのが少し大変かもしれませんが、一度指が覚えてしまえば、作業スピードが劇的に変わることを実感できるはずです。特に、大量のデータ処理を日常的に行う方にとっては、必須のスキルと言っても過言ではないでしょう。

複数のセルの数式を値に変換し一括処理

個別のセルだけでなく、シート内の広範囲にわたる複数のセルの数式を一度に値に変換したい、という場面は少なくありません。エクセルで数式を値に変換する作業を一括で行うことで、一つひとつのセルに対して手動で操作を繰り返すという非効率な作業を避けることができます。この一括処理の基本的な手順も、単一セルの場合とほとんど同じです。まず、数式が入力されているセル範囲全体を選択します。隣接したセル範囲であれば、始点のセルをクリックし、「Shift」キーを押しながら終点のセルをクリックすることで簡単に選択できます。離れた場所にある複数のセルやセル範囲を同時に選択したい場合は、「Ctrl」キーを押しながら各セルや範囲をクリックしていきます。対象範囲をすべて選択したら、「Ctrl」+「C」でコピーします。そして、コピーした範囲をそのまま選択した状態で、右クリックメニューから「形式を選択して貼り付け」を選び、「値」を指定して貼り付ければ、選択範囲内のすべての数式が一斉に計算結果の数値に置き換わります。この方法のメリットは、なんといってもその処理速度です。何百、何千というセルに含まれる数式であっても、数回のクリックとキー操作だけで作業が完了します。データテーブルの最終版を作成する際や、レポート提出前のデータ固定作業など、様々なビジネスシーンで活用できる非常に実用的なテクニックです。

ドラッグ操作で数式を値に変換する技

エクセルには、一般的なコピーアンドペースト以外にも、マウスのドラッグ操作を利用して数式を値に変換する少し変わったテクニックが存在します。この方法は、特に隣接するセルに素早く値をコピーしたい場合に便利で、直感的なマウス操作を好むユーザーに適しているかもしれません。手順としては、まず数式が入力されているセルまたはセル範囲を選択します。次に、選択範囲の境界線にマウスカーソルを合わせます。カーソルの形状が十字の矢印に変わることを確認してください。この状態で、マウスの「右ボタン」を押しながら、値を貼り付けたい場所まですぐにドラッグし、すぐに元の位置に戻します。ドラッグを開始してすぐに元の場所で右ボタンを離すと、ショートカットメニューが表示されます。そのメニューの中に「ここに値のみをコピー」という項目があるので、それを選択します。すると、選択していた範囲の数式が計算結果の値に変換されて、元のセルに上書きされます。この操作は、少し慣れが必要かもしれませんが、キーボードショートカットとは異なるアプローチとして知っておくと、作業の選択肢が広がります。ただし、操作ミスをすると意図しないセルにデータを移動させてしまう可能性もあるため、実行する際は慎重に行うことが推奨されます。特に大量のデータを扱う場合は、一度テスト用のデータで操作を試してみるのが良いでしょう。

エクセルで数式が解除できない原因は?

通常、これまで説明してきた方法でエクセルの数式は簡単に値に変換できます。しかし、稀に「エクセルで数式が解除できない」という状況に陥ることがあります。この問題が発生する背景には、いくつかの原因が考えられます。最も一般的な原因の一つが、「シートの保護」機能が有効になっているケースです。シートが保護されていると、セルの内容を変更する操作が制限されるため、値の貼り付けがブロックされてしまいます。この場合、リボンの「校閲」タブから「シート保護の解除」を実行する必要があります。パスワードが設定されている場合は、正しいパスワードの入力が求められます。もう一つの原因として考えられるのが、セルがテーブルとして書式設定されており、そのテーブルの構造がロックされている場合です。また、共有ブック機能を使用している場合も、一部の編集機能が制限されるため、数式の解除がうまくいかないことがあります。さらに、非常に稀なケースですが、アドイン(拡張機能)がエクセルの標準的な動作に干渉している可能性も考えられます。もし、シート保護などを解除しても問題が解決しない場合は、一度エクセルをセーフモードで起動してみる(「Ctrl」キーを押しながらエクセルを起動)ことで、アドインが原因かどうかを切り分けることができるかもしれません。これらの原因を一つずつ確認し、適切に対処することで、ほとんどの問題は解決するはずです。

数式のみ削除して一括で値を残す方法

「数式のみ削除して一括で値を残す」という操作は、これまで説明してきた「コピーして値として貼り付ける」方法と結果的に同じ目的を達成します。しかし、この表現の背後には、「書式はそのまま維持したい」という隠れたニーズがあることが多いです。エクセルの「値の貼り付け」機能は、貼り付けオプションが複数あり、単に「値」だけを貼り付けると、元のセルに設定されていたフォントの色やサイズ、背景色、罫線といった書式設定がすべて失われ、貼り付け先のセルのデフォルト書式になってしまいます。これを防ぎ、数式だけを削除しつつ、見た目の書式は完全に保持したい場合は、「値と元の書式」または「値と数値の書式」といった貼り付けオプションを選択する必要があります。操作手順は、対象範囲をコピーした後、右クリックメニューの「形式を選択して貼り付け」から、アイコンで示されている「値と元の書式」を選びます。これにより、計算結果の数値データと、元々設定されていた書式情報の両方が貼り付けられ、数式だけが綺麗に取り除かれます。この方法は、見た目を整えたレポートや表を最終化する際に特に重要となります。単にデータを固定するだけでなく、ドキュメントとしての見栄えも維持したいという要求に応えるための、一歩進んだテクニックと言えるでしょう。

エクセルで数式を解除し数字を残す応用の知識

ここでは、エクセルで数式を解除して数字だけを残すための、より高度で応用的なテクニックについて解説していきます。手作業を自動化するマクロの活用方法から、VBAコードを用いた具体的な処理、さらには数式を値に変換する際の注意点やそのメリットに至るまで、作業の幅を広げるための知識を紹介します。順に見ていきましょう。

マクロで数式を削除し結果を残すには

VBAコードで数式を値に変換する方法

関数を削除して値のみにする際の注意点

数式の結果を数値として扱うメリット

数式を値に変換する処理を自動で行う

エクセルで数式を解除して数字を残す方法のまとめ

マクロで数式を削除し結果を残すには

定型的な作業を繰り返し行う場合、エクセルのマクロ機能を利用することで、そのプロセスを自動化し、劇的に作業効率を高めることが可能です。「エクセルで数式を削除し、結果をそのまま残す」という操作も、マクロを使えばボタン一つで実行できるようになります。マクロを作成する最も簡単な方法は、「マクロの記録」機能を使うことです。この機能は、ユーザーが行った一連の操作をVBA(Visual Basic for Applications)というプログラミング言語のコードとして自動的に記録してくれます。具体的な手順としては、まずリボンの「開発」タブを開きます(表示されていない場合は、エクセルのオプションから表示設定を有効にする必要があります)。次に、「マクロの記録」ボタンをクリックし、マクロに分かりやすい名前を付けます。記録が開始されたら、実際に手動で数式を値に変換する操作(例:特定の範囲を選択→コピー→形式を選択して貼り付け→値の貼り付け)を行います。操作が完了したら、「記録終了」ボタンをクリックします。これで、一連の操作がマクロとして保存されました。次回以降、同じ作業が必要になった際には、「マクロ」ボタンから保存したマクロを選択して実行するだけで、記録した操作が瞬時に再現されます。この方法であれば、プログラミングの知識がなくても、自分だけのオリジナル自動化ツールを簡単に作成することができるでしょう。

VBAコードで数式を値に変換する方法

「マクロの記録」機能は手軽で便利ですが、より複雑で柔軟な処理を行いたい場合には、VBAコードを直接記述する必要があります。VBAを使うと、特定の条件を満たした場合のみ処理を実行したり、複数のシートにまたがる処理を自動化したりと、さらに高度なカスタマイズが可能になります。選択範囲の数式を値に変換するという基本的な処理をVBAで記述する場合、非常にシンプルなコードで実現できます。例えば、現在選択しているセル範囲(Selection)の数式をその計算結果の値に変換するコードは、Selection.Value = Selection.Valueという一行で記述できます。このコードは、選択範囲の「値(Valueプロパティ)」に、同じ選択範囲の現在の「値(計算結果)」を代入するという意味になります。これにより、数式が計算結果で上書きされるという仕組みです。具体的な使用方法としては、「開発」タブから「Visual Basic」をクリックしてVBAエディタを開き、「挿入」メニューから「標準モジュール」を選択します。表示されたコードウィンドウに、Sub ConvertFormulasToValues()といったプロシージャ名でコードを記述し、その中にSelection.Value = Selection.Valueと書きます。このマクロを実行すると、ワークシート上で選択した範囲の数式が一瞬で値に変換されます。この基本的なコードを応用すれば、特定のシートの特定の範囲を対象にするなど、様々な自動化処理を自由に構築していくことが可能です。

関数を削除して値のみにする際の注意点

エクセルで関数を削除して値のみにする操作は非常に便利ですが、実行する際にはいくつか注意すべき点があります。最も重要な注意点は、この操作が「不可逆的」であるということです。一度、数式を値に変換してしまうと、元の数式がどのようなものであったかを知ることはできなくなり、元に戻すには「元に戻す」機能(Ctrl+Z)を使うしかありません。しかし、ファイルを保存して閉じてしまったり、他の操作を挟んでしまったりすると、元に戻すことができなくなります。そのため、数式を値に変換する作業を行う前には、必ず元のファイルをバックアップとして別名で保存しておくことを強く推奨します。これにより、万が一、後で数式の修正が必要になった場合でも、オリジナルのファイルを参照することができます。また、共同で編集しているファイルに対してこの操作を行う場合は、他のメンバーに影響がないか事前に確認することも重要です。他のメンバーがその数式を再利用したり、計算の根拠として確認したりする可能性があるためです。さらに、日付や時刻のデータを含むセルを値に変換する際には、表示形式が意図せずシリアル値(数値)に変わってしまうことがあります。その場合は、値に変換した後に、再度適切な表示形式(例: yyyy/m/d)を設定し直す必要があるかもしれません。

数式の結果を数値として扱うメリット

数式をそのまま残しておくのではなく、あえて計算結果の数値を固定することには、多くのメリットが存在します。第一に、ファイルの動作が軽快になるという点が挙げられます。エクセルファイル内に複雑な数式や大量の数式が含まれていると、ファイルを開いたり、どこかのセルを編集したりするたびに再計算が実行され、PCのパフォーマンスを低下させる原因となります。数式を値に変換することで、この再計算の負荷がなくなり、ファイルの動作がスムーズになります。第二に、データの安定性が向上します。数式は、参照先のセルの値が変わると自動的に計算結果も変わってしまいます。特定の時点でのデータを確定させたい場合や、意図しない値の変更を防ぎたい場合には、値を固定しておくことが非常に有効です。第三に、他の人とのデータ共有が容易になります。ファイルを他人に渡す際、複雑な数式が含まれていると、相手がその数式の意味を理解できなかったり、誤って数式を壊してしまったりするリスクがあります。計算結果の値だけを渡すことで、誰が見ても分かりやすく、安全にデータを共有することが可能になります。また、数式に機密情報や独自の計算ロジックが含まれている場合に、それを外部に見せずに結果だけを伝えたいというセキュリティ上のメリットも考えられます。

数式を値に変換する処理を自動で行う

特定の条件下で、あるいは定期的に数式を値に変換する処理を行いたい場合、エクセルの機能を活用してこのプロセスを自動化することが考えられます。前述のマクロやVBAを利用するのが最も強力な方法です。例えば、「ブックを保存する直前に、特定のシートの数式をすべて値に変換する」といった処理を自動化できます。これは、VBAのWorkbook_BeforeSaveというイベントプロシージャを利用することで実現可能です。このプロシージャ内に、特定のシートのセル範囲を指定して数式を値に変換するコード(例: Worksheets("Sheet1").UsedRange.Value = Worksheets("Sheet1").UsedRange.Value)を記述しておけば、ユーザーがファイルを保存しようとするたびに、自動的にコードが実行されます。これにより、手動で変換する手間が省け、変換忘れを防ぐこともできます。また、別の方法として、Power Automate for desktop (PAD)のようなRPAツールとエクセルを連携させることも考えられます。RPAを使えば、エクセルを開いて特定の操作を行い、ファイルを保存して閉じるといった一連の作業フローを、プログラミングなしで自動化することが可能です。このように、エクセルの内部機能だけでなく、外部ツールも視野に入れることで、「エクセルで数式を値に変換するのを自動で行う」ための選択肢はさらに広がります。

エクセルで数式を解除して数字を残す方法のまとめ

今回はエクセルで数式を解除して数字を残す方法についてお伝えしました。以下に、本記事の内容を要約します。

・数式解除の基本は「コピー」して「値として貼り付け」である

・値の貼り付けは右クリックメニューから選択可能

・キーボードショートカットを使えば作業を高速化できる

・「Alt→E→S→V→Enter」は伝統的なショートカット

・複数セルや範囲も一括で値に変換することが可能

・CtrlキーやShiftキーで複数範囲を選択できる

・右ボタンドラッグで「値のみをコピー」も可能

・シートが保護されていると数式を解除できないことがある

・数式を値にするとファイルの動作が軽くなる

・値に変換するとデータが固定され意図しない変更を防げる

・マクロの記録機能で一連の操作を自動化できる

・VBAコードを書けばより高度な自動化が実現する

Selection.Value = Selection.ValueはVBAの基本コード

・値変換は元に戻せないためバックアップが重要

・書式を維持したい場合は「値と元の書式」で貼り付ける

最後に、エクセルで数式を解除し、計算結果の数字だけを残すスキルは、データ整形やファイル共有の場面で非常に役立ちます。本記事で紹介した基本的な操作からマクロを利用した自動化まで、ご自身の作業内容に合わせて適切な方法を選択し、日々の業務効率化に繋げていただければ幸いです。これらのテクニックを習得することで、エクセルの活用レベルが一段と向上するでしょう。

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