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エクセルの取り消し線が消えないんだけど?原因と解除方法を解説!

エクセルで資料を作成している際、セルに入力した文字に意図せず取り消し線が表示され、しかもその取り消し線がどうしても消えずに困ってしまったという経験はないでしょうか。単純な書式設定の解除では元に戻らず、作業が止まってしまうことも少なくありません。特に、エクセルの取り消し線が勝手に入るといった状況では、その原因がどこにあるのか見当もつかないかもしれません。この現象は、単なる文字飾りとしての取り消し線だけでなく、条件付き書式や共有機能、さらには少し特殊な設定が関連している可能性があります。例えば、エクセル関数で取り消し線を判定する方法や、excelの古い値の書式設定といった、普段あまり意識しない機能が影響していることも考えられます。この記事では、エクセルで取り消し線が消えなくなる様々な原因を網羅的に探り、それぞれの状況に応じた具体的な解除方法を詳しく解説していきます。

この記事を読むことで、あなたは以下の点を理解できるようになります。

・エクセルの取り消し線が消えない基本的な原因と簡単な解除方法

・条件付き書式やテーブル機能が原因で取り消し線が消えない場合の対処法

・変更履歴や手動計算など、特殊な設定によって取り消し線が表示される仕組み

・取り消し線に関する様々なトラブルを自己解決するための具体的な手順

エクセルの取り消し線が消えないときに考えられる原因とは

ここでは、エクセルの取り消し線が消えない場合に考えられる基本的な原因とその対処法について説明していきます。多くの場合、原因は一つではなく、複数の設定が絡み合っている可能性も考えられます。基本的な確認事項から少し応用的な内容まで、順に見ていきましょう。

セルの書式設定が原因の場合の解除方法

条件付き書式による取り消し線の特定と解除

excelの取り消し線ショートカットと誤操作の可能性

テーブル機能の書式設定が影響しているケース

保護されたシートやブックでの書式変更制限

アドインが予期せぬ書式設定を引き起こす可能性

セルの書式設定が原因の場合の解除方法

エクセルの取り消し線が消えない問題に直面したとき、まず最初に確認すべき最も基本的な項目が「セルの書式設定」です。多くの場合、取り消し線はこの設定によって適用されています。しかし、他の要因と複合していると、この設定を解除しただけでは消えないため、原因の切り分けとして重要になります。

確認手順は非常にシンプルです。まず、取り消し線を解除したいセル、あるいはセル範囲を選択します。次に、リボンの「ホーム」タブにある「フォント」グループの右下にある小さな矢印(ダイアログボックス起動ツール)をクリックしてください。すると、「セルの書式設定」ダイアログボックスが表示されます。

このダイアログボックスの中の「フォント」タブを選択し、「文字飾り」という項目の中にある「取り消し線」のチェックボックスを確認します。もし、このボックスにチェックが入っている、あるいは四角いマークで表示されている(範囲内にチェック有りと無しのセルが混在している状態)場合は、クリックしてチェックを完全に外してください。その後、「OK」ボタンをクリックすると、選択したセルの取り消し線が解除されるはずです。

もし、この操作を行っても取り消し線が消えないのであれば、原因は他にある可能性が高いと考えられます。例えば、後述する条件付き書式やテーブルスタイルなどが、この基本的な書式設定よりも優先されているのかもしれません。いずれにしても、まずはこの基本操作を試み、単純な設定ミスでないことを確認することが、問題解決への第一歩となるでしょう。

条件付き書式による取り消し線の特定と解除

基本的なセルの書式設定で取り消し線が解除できない場合、次に疑うべきは「条件付き書式」の存在です。条件付き書式とは、特定のルール(条件)を満たしたセルに対して、自動的に特定の書式(色、太字、そして取り消し線など)を適用する機能です。これが設定されていると、ユーザーが手動で書式をクリアしても、条件を満たしている限り自動的に書式が再適用されてしまうため、「取り消し線が消えない」という状況に陥りがちです。

この原因を特定し、解除するには次の手順を踏みます。まず、問題のセルを選択した状態で、リボンの「ホーム」タブから「スタイル」グループにある「条件付き書式」をクリックします。表示されたメニューの中から「ルールの管理」を選択してください。

「条件付き書式ルールの管理」ダイアログボックスが開くと、現在選択しているセルに適用されているルールの一覧が表示されます。ここで重要なのは、ダイアログボックスの上部にある「書式ルールの表示」の選択範囲です。「現在の選択範囲」でルールが見つからない場合は、「このワークシート」に変更して、シート全体に設定されているルールを確認してみてください。

ルールの一覧を一つずつ確認し、その「書式」プレビューに取り消し線が設定されているものがないかを探します。怪しいルールを見つけたら、それを選択して「ルールの編集」をクリックし、どのような条件で、どのような書式が適用されるのかを詳しく確認できます。「書式」ボタンから、取り消し線の設定が実際に含まれているかどうかも確かめられます。原因となっているルールを特定できたら、「ルールの削除」ボタンでルールごと削除するか、「ルールの編集」で取り消し線の書式設定のみを解除することで、問題を解決できるでしょう。

excelの取り消し線ショートカットと誤操作の可能性

エクセルで作業をしていると、意図せずしてセルに取り消し線が引かれてしまうことがあります。この原因の一つとして考えられるのが、excelの取り消し線ショートカットの誤操作です。エクセルには、文字に取り消し線を設定するための便利なショートカットキーとして「Ctrl」キーと「5」キーの同時押しが割り当てられています。

このショートカットは、選択したセルやセル内の文字列に対して、瞬時に取り消し線を適用・解除できるため、非常に効率的です。しかし、例えば数値を入力しようとして「5」を押す際に、誤って「Ctrl」キーも一緒に押してしまうといったケースは十分に考えられます。特に、データ入力作業に集中していると、気づかないうちにこのショートカットを誤って実行してしまい、「いつの間にか取り消し線が引かれていた」という状況になりかねません。

このショートカットによる取り消し線は、前述した「セルの書式設定」から適用されたものと同じ扱いです。そのため、解除する際も同様の手順を踏むことになります。もう一度「Ctrl」+「5」を押せば、多くの場合取り消し線は解除されます。あるいは、「セルの書式設定」ダイアログを開いて、「取り消し線」のチェックを外すことでも対応可能です。

問題なのは、このショートカットの存在を知らない場合です。原因がわからないまま様々な設定を確認してしまい、時間を浪費することにもなり得ます。もし、特定の操作の後に突然取り消し線が現れた場合は、まずこのショートカットの誤操作を疑い、落ち着いて「Ctrl」+「5」を試してみることをお勧めします。単純な操作ミスが原因である可能性を念頭に置いておくだけで、スムーズな問題解決につながるかもしれません。

テーブル機能の書式設定が影響しているケース

エクセルの「テーブル」機能を使用している場合、そのテーブルスタイル自体が取り消し線の原因となっている可能性があります。テーブル機能は、単なるセル範囲を、並べ替えやフィルタリング機能を持つ構造化されたデータリストに変換する便利な機能です。このとき、テーブルには「テーブルスタイル」というデザイン設定が適用され、縞模様の行やヘッダー行の書式などが自動で設定されます。

問題は、このテーブルスタイルの中に、特定の行や列に対して取り消し線を適用するような書式が含まれている場合です。例えば、「集計行」や「最初の列」などに特殊な書式がデザインとして組み込まれているカスタムスタイルを使用していると、意図せず取り消し線が表示されることがあります。この場合、セル個別の書式設定を解除しようとしても、テーブルスタイルが優先されるため、取り消し線が消えないという現象が発生します。

この状況を解決するためには、テーブルスタイルの設定を見直す必要があります。まず、テーブル内のいずれかのセルを選択すると、リボンに「テーブルデザイン」というコンテキストタブが表示されます。このタブをクリックし、「テーブルスタイル」のギャラリーを確認してください。現在適用されているスタイルがハイライトされているはずです。

対処法としては、まず他のシンプルなテーブルスタイル(例えば「なし」や「淡色」系のスタイル)に変更してみることが考えられます。スタイルを変更するだけで、取り消し線が消えるかもしれません。もし、特定のスタイルを使い続けたい場合は、そのスタイルを右クリックして「複製」を選択し、新しいカスタムスタイルを作成します。その作成画面で、問題となっているテーブル要素(例えば集計行など)の書式設定を開き、取り消し線の設定を解除してから、新しいスタイルとして適用することで、デザインを維持しつつ問題だけを解決できる可能性があります。

保護されたシートやブックでの書式変更制限

エクセルの取り消し線を解除しようとしても、そもそも書式設定の変更自体ができない状態になっていることがあります。その場合に考えられる主な原因が、「シートの保護」または「ブックの保護」です。これらの保護機能は、数式や重要なデータが誤って変更されるのを防ぐために使用されますが、副作用として書式の変更も制限されることがあります。

「シートの保護」が設定されている場合、通常はセルを選択して書式を変更しようとすると、警告メッセージが表示されるか、あるいはリボンの書式設定関連のボタンがグレーアウトしてクリックできなくなります。取り消し線を解除するための「セルの書式設定」ダイアログを開くこと自体が許可されていないのです。この保護を解除するには、リボンの「校閲」タブにある「シート保護の解除」をクリックする必要があります。もし、保護設定時にパスワードが設定されていれば、そのパスワードを入力しないと解除できません。共同で編集しているファイルの場合は、ファイルの管理者にパスワードを確認する必要があるでしょう。

一方、「ブックの保護」は、シートの追加や削除、移動といったブック全体の構造の変更を制限する機能ですが、これも間接的に書式変更に影響を与えることがあります。より直接的なのは、「共有ブック」機能(古いバージョンのExcel)や、現在のExcelでの共同編集機能に関連する保護設定です。

いずれにしても、取り消し線を消すための操作が何も受け付けられない、あるいはボタンが非アクティブになっていると感じた場合は、まずシートやブックが保護されていないかを確認することが重要です。ステータスバーや「校閲」タブの状態を見れば、保護がかかっているかどうかは一目でわかるはずです。保護を適切に解除することで、初めて書式設定の変更、つまり取り消し線の解除が可能になるかもしれません。

アドインが予期せぬ書式設定を引き起こす可能性

これまで挙げてきた原因のいずれにも当てはまらない場合、少し特殊なケースとして「Excelアドイン」の影響を考慮に入れる必要があります。アドインとは、Excelの標準機能にはない、特定の機能を追加するための拡張プログラムのことです。企業独自のカスタムツールや、市販の分析ツールなど、様々な種類のアドインが存在します。

これらのアドインの中には、Excelの動作に深く関与し、セルの値や書式を自動的に変更するものがあります。例えば、特定の業務プロセスを自動化するアドインが、処理の過程で特定のセルに目印として取り消し線を付与し、処理が完了してもそれを解除しない、といった動作をする可能性が考えられます。また、アドインに不具合(バグ)があり、予期せぬ形で書式を上書きしてしまい、それが元に戻せなくなるというケースもゼロではありません。

この可能性を探るには、まずExcelをセーフモードで起動してみるのが有効な手段です。セーフモードでは、アドインなどの拡張機能が一切読み込まれない状態でExcelが起動します。この状態でファイルを開き、取り消し線が表示されなくなる、あるいは正常に解除できるようになるのであれば、原因がアドインにある可能性が非常に高いと判断できます。

セーフモードで原因の切り分けができた場合、次に通常モードでExcelを起動し、「ファイル」タブから「オプション」を選択、「アドイン」の項目に進みます。ここで、現在有効になっているアドインを一つずつ無効にしていき、どのアドインを無効にしたときに問題が解決するかを特定していきます。原因となるアドインが判明すれば、そのアドインの開発元に問い合わせるか、使用を中止するなどの対策を講じることができるでしょう。これは最終手段に近いですが、見落としてはならない確認項目の一つです。

エクセルの取り消し線が消えない応用的な原因と解決策

ここでは、エクセルの取り消し線が消えない応用的な問題とその解決策について説明していきます。基本的な設定の確認だけでは解決しない、より複雑な機能が関連しているケースも存在します。これらの仕組みを理解することで、さらに幅広いトラブルに対応できるようになるでしょう。順に見ていきましょう。

エクセルの取り消し線が勝手に入るのはなぜか

変更履歴機能とexcelの古い値の書式設定

excelの手動計算で取り消し線が表示される仕組み

エクセル関数で取り消し線を判定する方法

エクセルの二重取り消し線の設定と解除

エクセルの取り消し線が消えない問題の総まとめ

エクセルの取り消し線が勝手に入るのはなぜか

エクセル 取り消し線 勝手に入るという現象は、多くのユーザーを悩ませる問題です。この不可解な動作の背後には、ユーザーが直接設定したつもりがなくても、Excelの特定の機能が自動的に働いているケースがほとんどです。その最も代表的な原因が、前述した「条件付き書式」です。例えば、「ステータスが”完了”になったら取り消し線を引く」というルールが設定されているシートで、ステータスを変更すると、あたかも勝手にとりけし線が引かれたように見えます。

もう一つの大きな要因として考えられるのが、「変更履歴」機能です。これは、特に共有設定されたブックでよく見られるもので、誰がいつどこを修正したかを記録するために、削除されたデータや変更前のデータに取り消し線を表示する仕組みです。自分一人で使っているつもりのファイルでも、過去に共有設定がされていたり、テンプレートから作成したりした場合に、この機能が有効になっていることがあります。

さらに、マクロ(VBA)が組まれているファイルも原因となり得ます。特定の操作(例えば、ボタンのクリックやセルの値の変更)をトリガーとして、自動的に書式設定を変更するプログラムが動いている場合、ユーザーの意図しないタイミングで取り消し線が適用されることがあります。

これらの機能は、本来は作業の効率化や正確性の向上を目的としていますが、その仕組みを理解していないと、「勝手に入る」「消せない」といった混乱を招くことになります。したがって、このような現象に遭遇した場合は、まず「何か自動で動く機能が設定されているのではないか」と疑い、条件付き書式、変更履歴、マクロの存在を順に確認していくことが、問題解決への近道となるでしょう。

変更履歴機能とexcelの古い値の書式設定

excel 古くなった値 取り消し線という現象に遭遇した場合、それはExcelの「変更履歴」機能が有効になっているサインである可能性が高いです。この機能は、主に複数のユーザーで一つのファイルを共有・編集する「共有ブック」という仕組みで利用されていました。(近年のExcelでは「共同編集」が主流となり、変更履歴の扱いは変わってきています。)

変更履歴が有効なブックでは、あるセルに入力されていたデータを別のデータに書き換えたり、削除したりすると、その変更が記録として残ります。具体的には、セルをポイントすると「誰が、いつ、どのような変更をしたか」というコメントが表示され、場合によっては変更前の値や削除された値が取り消し線付きで表示されるように設定されていることがあります。これが、excel 古い値を含むセルに取り消し線が表示される仕組みです。ユーザーとしてはデータを更新しただけなのに、古いデータが取り消し線付きで残ってしまうため、混乱を招くことがあります。

このexcel 古い値の書式設定を解除し、取り消し線を消すには、変更履歴機能を無効にするか、あるいは履歴を「承認」して変更を確定させる必要があります。手順としては、まずリボンの「校閲」タブを確認します。「ブックの共有」(古いバージョン)や「変更履歴」といったコマンドがあれば、この機能が有効になっている可能性があります。

「変更履歴」の「変更箇所の表示」設定で、画面表示に関するオプションをオフにすることで、一時的に取り消し線を非表示にできるかもしれません。根本的に解決するには、変更履歴をすべて承認し、その後「ブックの共有」を解除する(ファイルを排他モードに戻す)といった操作が必要になります。ただし、これらの操作はファイルの共同編集ルールに関わる部分であるため、他の編集者と運用について確認してから実行することが望ましいでしょう。

excelの手動計算で取り消し線が表示される仕組み

excel 手動計算 取り消し線というキーワードで情報を探している場合、それは「未計算の数式」や「古い値」を視覚的に示すための機能に関連している可能性があります。Excelでは、計算方法を「自動」または「手動」に設定できます。「自動」がデフォルトで、数式に関連するセルの値が変更されると、即座に再計算が行われます。

一方、「手動」に設定している場合、値を変更しても数式は自動で再計算されません。F9キーを押すなどして、ユーザーが明示的に再計算を指示するまで、数式の結果は古いままとなります。このとき、一部の環境や設定では、再計算が必要なセル(つまり、現在表示されている値が最新ではない可能性があるセル)をユーザーに知らせるために、取り消し線を表示する機能が働くことがあります。これは、excel 古くなった値 取り消し線の現象と非常に似ており、根本的な原因は「表示されている値が最新ではない」という状態を示唆している点で共通しています。

この機能は、特に大規模で複雑な計算を多数含むシートで役立ちます。すべての変更のたびに再計算が走るとパフォーマンスが低下するため、意図的に手動計算に設定し、作業の区切りで一括して再計算を行う、といった使い方をします。その過程で、どのセルがまだ再計算されていないかを視覚的に把握するために、取り消し線が利用されることがあるのです。

もし、意図せずこの状態になっているのであれば、解決策はシンプルです。まず、F9キーを押してブック全体を再計算してみてください。これで最新の状態に更新されれば、取り消し線は消えるはずです。恒久的な対策としては、計算方法を「自動」に戻すことが考えられます。「数式」タブの「計算方法の設定」で「自動」を選択すれば、通常は値の変更と同時に再計算が行われるようになり、古い値が残存することによる取り消し線表示は発生しなくなります。

エクセル関数で取り消し線を判定する方法

エクセル 関数 取り消し線 判定という、非常に高度な要求に応えることは、標準のワークシート関数だけでは残念ながら不可能です。SUMやIFといった一般的な関数は、セルの「値」や「数式」を扱いますが、セルの「書式」(色、フォントスタイル、そして取り消し線など)を直接読み取る機能は持っていません。そのため、「もしA1セルに取り消し線が引かれていたら、B1セルに1を表示する」といった処理を、通常の関数だけで実現することはできないのです。

しかし、完全に方法がないわけではありません。これを実現するためには、二つの応用的なアプローチが考えられます。一つは、マクロ(VBA)を利用する方法です。VBAを使えば、セルの書式情報を詳細に取得できます。例えば、Range("A1").Font.Strikethroughというコードは、A1セルのフォントに取り消し線が設定されていればTrueを、されていなければFalseを返します。この性質を利用して、特定のセルの書式を判定し、その結果に基づいて別のセルに値を入力したり、さらに別の処理を行ったりするユーザー定義関数を作成することが可能です。

もう一つの方法は、VBAよりも少し手軽な「Excel 4.0 マクロ関数」を利用するテクニックです。これは古い機能ですが、現在も互換性のために残されており、「名前の定義」と組み合わせることで、ワークシート上で間接的に書式の情報を取得できます。具体的には、GET.CELLというマクロ関数を使います。例えば、GET.CELL(23, A1)という数式を「名前の定義」で登録すると、A1セルの取り消し線の有無(オンならTRUE、オフならFALSE)を取得できる名前を作成できます。そして、その名前をシート上の数式で参照することで、取り消し線の判定結果をワークシート上に表示させることができるようになります。これは専門的なテクニックですが、VBAを避けたい場合には有効な選択肢となるでしょう。

エクセルの二重取り消し線の設定と解除

エクセル 取り消し線 二重について調べている方は、おそらく文書の校正や特殊な記法のために、一本線ではなく二重の取り消し線を使いたいと考えているのかもしれません。しかし、結論から言うと、Excelの標準的な「セルの書式設定」機能には、二重取り消し線を設定するオプションは用意されていません。フォントの文字飾りとして設定できるのは、一重の取り消し線のみです。

したがって、Excelのセル内の文字に直接、二重取り消し線を引くことは基本的にはできない、と考えるのが正確です。では、代替案はないのでしょうか。いくつか、擬似的に二重取り消し線を表現する方法が考えられます。

最も簡単な方法は、「図形」の直線を2本引いて、文字の上に重ねるというアプローチです。リボンの「挿入」タブから「図形」を選択し、「線」を描画します。線の色や太さを調整し、それをコピーして2本目の線を作成し、文字の上に平行に配置します。この方法のデメリットは、セルの値(テキスト)と線が連動しない点です。セルの幅を変更したり、行を挿入・削除したりすると、線の位置がずれてしまうため、手動で再調整する必要があります。

もう一つの方法は、テキストボックスを利用するものです。セルに直接入力するのではなく、透明なテキストボックスをセルの上に配置し、その中に文字を入力します。そして、そのテキストボックスの上に、先ほどと同様に図形の直線を2本重ねます。これも手間がかかりますが、レイアウトの自由度は高まります。

より高度な方法としては、VBA(マクロ)を使って、文字の上に細い線を2本描画する処理を自動化することも理論上は可能ですが、非常に複雑になります。そのため、特別な理由がない限りは、Excelで二重取り消し線を表現するのは現実的ではない、と割り切るのが賢明かもしれません。

エクセルの取り消し線が消えない問題の総まとめ

今回はエクセルの取り消し線が消えない原因と解除方法についてお伝えしました。以下に、本記事の内容を要約します。

・取り消し線が消えない最初の確認は「セルの書式設定」

・「Ctrl + 5」は取り消し線のショートカットであり誤操作に注意

・条件付き書式は手動の書式変更より優先されることが多い

・条件付き書式は「ルールの管理」から特定して削除または編集する

・テーブル機能のスタイル自体に取り消し線が含まれている場合がある

・テーブルスタイルは他のデザインに変更することで解除を試みる

・シートやブックが保護されていると書式変更自体が不可能

・保護の解除には「校閲」タブからパスワード入力が必要な場合もある

・Excelアドインが予期せぬ書式変更を引き起こす可能性を考慮

・セーフモードで起動しアドインの影響か切り分ける

・「取り消し線が勝手に入る」原因は条件付き書式や変更履歴が主

・変更履歴機能は古い値や削除された値に取り消し線を表示する

・手動計算モードでは未計算の古い値に取り消し線が表示されることがある

・標準のワークシート関数で取り消し線の有無は判定できない

・Excelの標準機能に二重取り消し線の設定はない

いかがでしたでしょうか。エクセルの取り消し線が消えない問題は、単純な設定ミスから、複数の機能が複雑に絡み合ったものまで様々です。この記事で紹介した原因と対処法を一つずつ試すことで、あなたの直面している問題解決の糸口が見つかることを願っています。

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