office

スプレッドシートで複数条件の一致データを抽出?FILTER関数の使い方を解説!

日々の業務において、膨大なデータの中から必要な情報だけを取り出したいと考える場面は多いかもしれません。

特に、スプレッドシートで複数条件の一致データを抽出したいというニーズは、在庫管理や顧客リストの整理など、あらゆるシーンで発生するものです。

手作業でフィルタをかけてコピー&ペーストを繰り返す方法は、確かにシンプルですが、データ量が増えるにつれてミスが起きやすくなる可能性も否定できません。

そこで注目したいのが、関数を使用した自動化のアプローチです。

関数を適切に組み合わせることで、複雑な条件設定であっても瞬時にデータを呼び出せるようになるでしょう。

今回は、スプレッドシートで複数条件の一致データを抽出する方法を中心に、業務効率化のヒントを解説します。

この記事を読むことで、以下の内容が理解できるようになります。

・ スプレッドシートのFILTER関数を使って複数条件に一致するデータを抽出する基本的な手順

・ AND条件やOR条件など、論理演算子を組み合わせた柔軟なデータ抽出のテクニック

・ 別シートへ自動でデータを抽出する方法や、VLOOKUP関数など他の関数との使い分け

・ INDEXやMATCH、QUERY関数などを活用した、より高度なデータ集計や分析の可能性

スプレッドシートで複数条件の一致データを抽出する基本テクニック

ここではスプレッドシートで複数条件の一致データを抽出する基本的な方法について説明していきます。

FILTER関数は、条件に合った行だけをフィルタリングして表示するための強力なツールと言えるでしょう。

この関数を使いこなすことで、元データを保持したまま、別の場所に分析用のビューを作成することが容易になります。

まずは基本的な構文から、実務で頻出するAND条件やOR条件、さらには別シートへの展開方法まで、順に見ていきましょう。

・ FILTER関数の基本と構文の仕組み

・ AND条件ですべて一致する抽出

・ OR条件でいずれか一致する抽出

・ 比較演算子を使いこなして抽出

・ 条件に合うデータを抽出し別シート自動化

・ 複数条件でのVLOOKUPとの違いとは

FILTER関数の基本と構文の仕組み

スプレッドシートでデータを扱う際、特定の条件を満たす行だけを表示したいと考えることは日常茶飯事でしょう。

そのための最も直感的で強力な手段の一つがFILTER関数です。

この関数は、指定した範囲の中から条件に一致するデータだけをフィルタリングして返すという役割を持っています。

基本的な構文は「=FILTER(範囲,条件1,[条件2,…])」という形で記述されます。

ここで言う「範囲」とは抽出したいデータ全体を指し、「条件」にはデータの絞り込みルールを指定します。

例えば、売上リストから特定の商品だけを抜き出したい場合などに重宝するはずです。

この関数の最大の特徴は、元のデータを非表示にするのではなく、別の場所に結果を表示する点にあります。

つまり、元データはそのままに、必要な情報だけを別のセル範囲に動的に展開できるのです。

これにより、元データが更新されれば抽出結果も自動的に更新されるため、リアルタイムな状況把握が可能になると言えるでしょう。

まずは単一の条件で構文に慣れることが、複数条件への応用の第一歩となります。

AND条件ですべて一致する抽出

複数の条件をすべて満たすデータだけを抽出したいというケースは非常に多いものです。

これを「AND条件」と呼びますが、FILTER関数では非常にシンプルに記述することが可能です。

スプレッドシートで複数条件の一致データを抽出する際、FILTER関数の引数に条件をカンマで区切って並べるだけで、自動的にAND条件として処理されます。

例えば、「担当者がAさん」かつ「売上が1万円以上」というデータを抽出したい場合、第一引数にデータ範囲を指定し、第二引数に担当者の列がAさんと等しいか、第三引数に売上の列が1万円以上か、という条件式を記述します。

このように条件を列挙していくだけで、すべての条件をクリアしたデータのみが抽出される仕組みです。

論理的に考えれば、これは「条件A×条件B」という掛け算のようなイメージで捉えられるかもしれません。

どちらか一方でも条件を満たさない(ゼロ)であれば、結果として抽出されないことになるからです。

このシンプルさがFILTER関数の魅力であり、複雑な絞り込みを直感的に行うための鍵となるでしょう。

OR条件でいずれか一致する抽出

一方で、複数の条件のうち「どれか一つでも満たしていれば良い」というケースも存在するでしょう。

これを「OR条件」と呼びますが、FILTER関数でこれを実現するには少し工夫が必要です。

スプレッドシートで条件の一致による抽出を行う際、OR条件は条件式同士を足し算記号「+」で繋ぐことで表現できます。

具体的には、「(条件範囲1=値1)+(条件範囲2=値2)」のように記述します。

これは、スプレッドシート内部でTRUEが1、FALSEが0として扱われる性質を利用したものです。

もしどちらかの条件がTRUE(1)であれば、足し算の結果は1以上となり、条件成立とみなされます。

例えば、「東京支店」または「大阪支店」のデータを抽出したい場合、それぞれの条件式をプラス記号で結合することで、どちらかの支店に該当するデータがすべて表示されるようになります。

このテクニックを知っておくことで、より柔軟なデータ抽出が可能になり、複数のカテゴリをまとめて分析したい場合などに大いに役立つはずです。

論理演算の基礎を理解することは、スプレッドシート活用の幅を広げることに繋がります。

比較演算子を使いこなして抽出

データの抽出において、単に「等しい」データを探すだけでは不十分なことも多々あります。

数値の大小や日付の前後など、範囲を指定してデータを絞り込みたい場合には、比較演算子の活用が不可欠です。

スプレッドシートで複数条件の一致データを抽出するプロセスでも、この比較演算子は頻繁に登場します。

例えば、ある日付以降のデータを抽出したい場合は「>=」、特定の値未満のデータを除外したい場合は「<」や「>」を使用します。

また、「等しくない」ことを表す「<>」も、特定のカテゴリを除外してリストアップしたい場合に有効です。

これらをFILTER関数の条件式に組み込むことで、「2023年以降かつ売上が50万以上」といった具体的な絞り込みが可能になります。

さらに、テキストデータに対しても比較演算子は機能する場合があり、アルファベット順などの制御にも応用できるかもしれません。

比較演算子を自在に操れるようになれば、データの海から必要な情報をピンポイントで釣り上げる精度が格段に向上するでしょう。

条件設定のバリエーションを増やすことは、データ分析の質を高めることに直結します。

条件に合うデータを抽出し別シート自動化

業務効率化の観点から見ると、抽出したデータを同じシート内に表示するだけでなく、別のシートに整理して表示させたいという要望は当然のように出てくるでしょう。

スプレッドシートで条件に合うデータを抽出し別シートへ自動で表示させることは、レポート作成やダッシュボード構築において非常に強力な手段となります。

方法は至ってシンプルで、出力先のシートのセルにFILTER関数を入力し、参照範囲として元データのシートを指定するだけです。

ただし、シートをまたぐ参照の場合、範囲指定にシート名を含める必要がある点に注意が必要です。

例えば「’元データ’!A2:D」のように記述します。

これにより、元データシートに新しい行が追加されたり、値が変更されたりしても、別シートの抽出結果はリアルタイムで更新されます。

わざわざデータをコピーして貼り付ける手間が省けるだけでなく、常に最新の状態が保たれるため、情報の鮮度を維持する上でも大きなメリットがあると言えます。

この自動化の仕組みを構築しておけば、定型的な報告業務の時間を大幅に短縮できるかもしれません。

複数条件のVLOOKUPとの違いとは

データの検索や抽出といえばVLOOKUP関数を思い浮かべる方も多いですが、FILTER関数とは明確な役割の違いがあります。

スプレッドシートで複数条件をVLOOKUPで処理しようとすると、工夫が必要だったり、限界があったりすることに気づくかもしれません。

VLOOKUP関数は基本的に「検索値に一致する最初のデータ」を一つだけ取り出すことに特化しています。

そのため、条件に一致するデータが複数存在する場合、2つ目以降のデータは無視されてしまいます。

また、複数条件を指定するためには、検索用のキー列を新たに作成して結合するなどの下準備が必要になることが多いです。

一方でFILTER関数は、条件に一致するすべてのデータを配列として返します。

つまり、該当するデータが100件あれば100件すべてを表示してくれるのです。

リスト作成やログ抽出といった用途では、FILTER関数の方が圧倒的に適していると言えるでしょう。

それぞれの関数の特性を理解し、目的(単一の値の検索か、リストの抽出か)に応じて使い分けることが、スプレッドシート上級者への近道です。

スプレッドシートで複数条件の一致データを抽出する応用テクニック

ここまではFILTER関数を中心とした基本的な抽出方法を見てきましたが、実務ではさらに複雑な要件に直面することもあるでしょう。

ここではスプレッドシートで複数条件の一致データを抽出するための応用的なテクニックや、他の関数との組み合わせについて説明していきます。

INDEXやMATCH関数を使った特定セルの特定、QUERY関数によるデータベース的な操作、さらには集計関数の高度な使い方など、知っておくと便利な機能は山ほどあります。

これらを習得することで、単純なリストアップだけでなく、多角的なデータ分析が可能になるはずです。

順に見ていきましょう。

・ INDEXとMATCHで複数条件を検索する

・ QUERY関数という強力な選択肢

・ 複数条件で合計を出すSUMIFS関数

・ 2つの条件でカウントするCOUNTIFS

・ スプレッドシートでMATCH関数を使い複数列を検索

・ スプレッドシートで複数条件の一致データを抽出のまとめ

INDEXとMATCHで複数条件を検索する

特定の条件に合致するデータの中から、ある特定のセルの値だけを取り出したい場合、FILTER関数ではなくINDEX関数とMATCH関数の組み合わせが有効な場合があります。

スプレッドシートでINDEXとMATCHを使い複数条件で検索する方法は、古くからExcelユーザーにも親しまれてきたテクニックの応用です。

MATCH関数は指定した値が範囲内のどの位置にあるかを返しますが、通常は単一の条件しか扱えません。

しかし、配列数式のような考え方を取り入れることで、複数条件への対応が可能になります。

具体的には、MATCH関数の検索値を「1」とし、検索範囲の中で「(条件範囲1=値1)*(条件範囲2=値2)」のように条件同士を掛け合わせます。

論理値の掛け算では、すべての条件がTRUE(1)の場合のみ結果が1となるため、これを利用して複数条件に合致する行番号を特定できるのです。

この行番号をINDEX関数に渡すことで、ピンポイントで目的の値を取得できます。

少々テクニカルな記述にはなりますが、この方法をマスターすれば、表の構造に左右されずに自由自在にデータを取り出せるようになるでしょう。

VLOOKUPでは対応しきれない複雑な検索要件に対する、強力な回答の一つです。

QUERY関数という強力な選択肢

スプレッドシート独自の関数として、非常に強力な機能を持っているのがQUERY関数です。

スプレッドシートで複数を抽出する際に、SQLのようなクエリ言語を使用してデータを操作できるこの関数は、単なる抽出以上の可能性を秘めています。

「=QUERY(データ範囲, “select * where Col1 = ‘A’ and Col2 > 100”)」のように記述することで、フィルタリングだけでなく、列の並べ替え、表示列の選択、さらには集計までを一度に行うことが可能です。

FILTER関数と比較して記述のルールを覚える学習コストは多少高いかもしれませんが、一度覚えてしまえばその利便性に驚くことでしょう。

特に、抽出したデータを昇順・降順に並べ替えたい場合や、特定の列だけを表示したい場合、FILTER関数では別の関数をネストさせる必要がありますが、QUERY関数なら一つの式で完結します。

大量のデータを扱うデータベースのような処理をシート上で行いたい場合、QUERY関数は最適解となるかもしれません。

条件指定の柔軟性も高く、複雑なロジックもテキストベースで記述できるため、可読性の高い数式管理が可能になります。

複数条件で合計を出すSUMIFS関数

データを抽出してリストアップするだけでなく、条件に合う数値データの合計を知りたい場面も多いはずです。

スプレッドシートで複数条件の合計を算出するには、SUMIFS関数が最も適しています。

SUMIF関数の進化版とも言えるこの関数は、複数の条件範囲と条件を指定し、すべてを満たす行の合計値を返します。

例えば、「特定の支店」かつ「特定の商品」かつ「今月の売上」といった具合に、条件をいくつでも追加していくことが可能です。

構文は「=SUMIFS(合計対象範囲, 条件範囲1, 条件1, 条件範囲2, 条件2, …)」となり、直感的に理解しやすい並びになっています。

FILTER関数で抽出した後にSUM関数で合計することも可能ですが、単に合計値だけが必要な場合はSUMIFS関数を使ったほうが計算負荷も軽く、シートもすっきりするでしょう。

売上管理や経費精算など、数値の集計が求められる業務においては、必須の関数と言っても過言ではありません。

条件による数値の変動を瞬時に把握できるため、意思決定のスピードアップにも寄与します。

2つの条件でカウントするCOUNTIFS

データの合計ではなく、条件に合致する件数そのものを知りたい場合はどうでしょうか。

スプレッドシートで2つの条件をカウントしたい、あるいはそれ以上の条件で件数を数えたい場合には、COUNTIFS関数が役立ちます。

「特定のステータス」かつ「担当者未定」のタスクがいくつあるか、といった状況把握に最適です。

構文はSUMIFS関数と似ており、「=COUNTIFS(条件範囲1, 条件1, 条件範囲2, 条件2, …)」と記述します。

AND条件で絞り込まれたデータの個数が返されるため、データの分布状況や進捗管理における残件数の確認などに威力を発揮します。

例えば、アンケート結果の集計で「20代」かつ「男性」かつ「満足」と回答した人の数を数える、といったクロス集計的な使い方も可能です。

単一条件のCOUNTIF関数では対応できない複合的な分析も、この関数を使えば容易に行えるようになります。

データの「質」だけでなく「量」や「頻度」を把握することは、現状分析において非常に重要な視点を与えてくれるでしょう。

スプレッドシートでMATCH関数を使い複数列を検索

少し特殊なケースとして、検索したい値が複数の列のどこかにあるかを探したい、という場合もあります。

スプレッドシートでMATCH関数を使い複数列を対象にする場合、工夫が必要です。

通常のMATCH関数は1列(または1行)しか検索範囲に指定できません。

もしA列からC列のどこかに特定の値がある行を探したい場合、単純なMATCH関数ではエラーになってしまいます。

このような場合、いくつかの関数を組み合わせるアプローチが考えられます。

例えば、各列に対してMATCH関数を行い、IFERROR関数でエラーを回避しつつ結果を統合する方法や、検索範囲の列を文字列として結合してから検索する方法などです。

あるいは、FILTER関数を使って「(列A=値)+(列B=値)+(列C=値)」というOR条件で抽出し、その結果が存在するかどうかを確認するのも一つの手です。

少し高度なテクニックとして、配列数式を使って複数列を1列の配列として仮想的に扱い、そこから検索を行うという方法もあります。

いずれにしても、標準的な関数の枠を超えた柔軟な発想を持つことで、一見不可能に思える検索も実現できる可能性が広がります。

スプレッドシートで複数条件の一致データを抽出のまとめ

今回はスプレッドシートで複数条件の一致データを抽出する方法についてお伝えしました。

以下に、本記事の内容を要約します。

・ FILTER関数は条件に合うデータを元データから抽出して表示する機能である

・ 基本構文は範囲と条件を指定するだけで使用可能である

・ 元データが更新されると抽出結果も自動で更新されるため便利である

・ 複数の条件をすべて満たすAND抽出は条件式をカンマで区切る

・ いずれかの条件を満たすOR抽出は条件式をプラス記号で繋ぐ

・ 比較演算子を使えば数値の大小や日付の範囲指定も可能になる

・ 別シートへの抽出も参照範囲にシート名を含めるだけで実現できる

・ VLOOKUP関数は最初の1件のみだがFILTER関数は全件抽出できる

・ INDEXとMATCHの組み合わせで特定セルの値をピンポイント取得できる

・ QUERY関数を使えばSQLライクな記述で高度な抽出や集計が可能である

・ 合計値だけが必要な場合はSUMIFS関数が効率的である

・ 件数を数えたい場合はCOUNTIFS関数を活用すると良い

・ 複数列にまたがる検索には関数の組み合わせや発想の転換が必要である

・ 関数による自動化は手作業のミスを減らし業務効率を向上させる

・ 目的に応じて最適な関数を選び分けることがスプレッドシート活用の鍵となる

スプレッドシートには、データを効率的に扱うための機能が豊富に備わっています。

今回ご紹介したFILTER関数やその他の関数を組み合わせることで、これまで手作業で行っていた集計や抽出作業が劇的に楽になるかもしれません。

まずは身近なデータで簡単な条件設定から試し、徐々に応用の幅を広げてみてはいかがでしょうか。

CTAサンプル

これはCTAサンプルです。
内容を編集するか削除してください。