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パワポのスライド番号の位置を自由に変える方法は?設定のコツを解説!

プレゼンテーション資料を作成している際、スライド番号が思い通りの場所に配置できずに困った経験はありませんか。デフォルトの右下ではなく、デザインに合わせて右上に配置したかったり、なぜかページによって位置がバラバラになってしまったりすることもあるでしょう。実は、パワーポイントのページ番号の位置変更や統一は、スライドマスターという機能を活用することでスムーズに解決できる場合が多いのです。

ここでは、パワポのスライド番号の位置を自由自在に操るための設定方法や、表示されない時の対処法、さらには「0から」や「分母を入れる」といった応用テクニックまで幅広く解説します。これらの設定を知っておけば、資料作成の効率がグッと上がるはずです。

この記事を通して、以下のことが理解できるようになります。

・ パワポのスライド番号の位置を自由に変更する具体的な手順

・ ページ番号の位置がバラバラになる原因とその統一方法

・ スライド番号を「0から」や「途中から1」にする応用設定

・ ページ番号が表示されないトラブルの解決策と分母の入れ方

パワポのスライド番号の位置を基本から変える

ここではパワポのスライド番号の位置を調整する基本的な方法について説明していきます。スライドマスターを使った位置の変更から、表示されないトラブルの解消、さらには分母の追加まで、順に見ていきましょう。

・ スライドマスターで位置変更をする

・ ページ番号を右上に置く設定方法

・ 位置がバラバラな番号を統一する

・ 番号が表示されない時の解決策

・ ページ番号の分母を入れるやり方

・ スライド番号のフォントの変え方

スライドマスターで位置変更をする

パワーポイントで資料を作っていて、スライド番号をドラッグして動かそうとしても動かせない、あるいは一枚ずつ動かすのが大変だと感じたことはないでしょうか。実は、スライド番号の位置を一括で変更するには「スライドマスター」という機能を編集するのが近道です。

まず、リボンタブの「表示」をクリックし、「スライドマスター」を選択します。すると、画面左側にスライドのひな型が一覧で表示されます。ここで一番上にある大きなスライド(親マスター)を選択してください。この親マスター上にある「<#>」と書かれたボックスがスライド番号の領域です。これをマウスでドラッグして好きな場所に移動させるだけで、全てのスライドの番号位置が一括で変更されます。

また、個別のレイアウト(タイトルスライドや白紙など)ごとに位置を変えたい場合は、親マスターの下にある各レイアウトスライド(子マスター)を選び、そこにある番号ボックスを個別に移動させることも可能です。編集が終わったら「マスター表示を閉じる」を押せば、通常の編集画面に戻り、変更が反映されていることを確認できるでしょう。

ページ番号を右上に置く設定方法

企業の指定フォーマットやデザインの都合上、パワーポイントのページ番号を右上に配置したいというケースは意外と多いものです。デフォルトでは右下に設定されていることがほとんどですが、これも先ほど紹介したスライドマスターを使えば簡単に実現できます。

具体的には、スライドマスター画面を開き、親マスターにある右下の番号ボックス(<#>が入っている枠)を選択します。そのままドラッグしてスライドの右上の位置まで持っていきましょう。このとき、テキストボックスの配置ガイド(赤い点線など)が表示されるので、それを目安にすると端にきれいに揃えることができます。

ただし、注意が必要なのは、ヘッダーや日付などの他のプレースホルダーと重なってしまう可能性がある点です。右上に移動させた後は、他の要素と被っていないかを確認し、必要であれば他のボックスの位置も調整してください。こうすることで、全ページ統一して右上に番号が表示されるようになり、見た目もすっきりします。

位置がバラバラな番号を統一する

他人から引き継いだ資料や、複数のファイルを結合して作ったスライドでは、パワーポイントのページ番号の位置がバラバラになってしまっていることがよくあります。ページをめくるたびに番号があっちこっちに移動すると、見ている側も気になってしまいますし、資料としての完成度も下がって見えてしまうかもしれません。

このような現象が起きる主な原因は、各スライドで個別にテキストボックスをいじってしまったか、異なるスライドマスターが混在していることです。これを統一する一番簡単な方法は、標準機能の「レイアウトのリセット」を使うことです。対象のスライドを選択し、「ホーム」タブにある「リセット」ボタンをクリックしてみてください。これにより、そのスライドはスライドマスターで定義された正しい位置に強制的に戻されます。

もしリセットしても直らない場合は、スライドマスター自体が複数存在している可能性があります。スライドマスター表示にして確認し、不要なマスターを削除するか、各マスターの番号位置を揃える作業を行うと良いでしょう。少し手間はかかりますが、一度整えてしまえば後の編集が非常に楽になります。

番号が表示されない時の解決策

設定したはずなのにパワポのスライド番号が表示されない、というトラブルも頻繁に起こります。せっかく位置を調整しても、肝心の番号が出てこなければ意味がありません。この場合、いくつか確認すべきポイントがあります。

まず一番に確認したいのは、「挿入」タブの「ヘッダーとフッター」の設定です。「スライド番号」のチェックボックスにチェックが入っているかどうかを見てください。意外とこれが外れていることが原因であるケースが多いです。また、「タイトルスライドに表示しない」にチェックが入っていると、表紙には番号が出ませんので、意図せずチェックしていないかも確認しましょう。

次に考えられるのが、スライドマスター側で番号のプレースホルダーを削除してしまっている場合です。スライドマスター画面で「マスターのレイアウト」をクリックし、「スライド番号」にチェックを入れ直すことで復活させることができます。他にも、背景画像の上に番号が隠れていたり、文字色が背景色と同じ白になっていたりすることもあります。要素の重なり順(最前面へ移動)や文字色も併せてチェックしてみてください。

ページ番号の分母を入れるやり方

プレゼン資料では、全体の分量を把握しやすくするために「1/10」のように、ページ番号に分母(総スライド数)を表示させたい場面があります。しかし、パワーポイントの標準機能には自動で総ページ数を分母として表示する設定がボタン一つで存在するわけではありません。

この表記を実現するための一般的な方法は、スライドマスターの番号ボックスに直接文字を書き足すことです。スライドマスターを開き、番号を表す「<#>」という記号の後ろに「 / 10」のようにテキストを入力します。こうすれば、全ページに同じ分母が表示されるようになります。

ただし、この方法の弱点は、スライド枚数が増減するたびに手動で分母の数字を書き換えなければならない点です。もし自動更新させたい場合は、少し高度になりますが、VBA(マクロ)を使用する方法もあります。とはいえ、一般的な資料作成であれば、最後に枚数が確定した段階でスライドマスターを一箇所修正する方が、手間も少なくミスも防ぎやすいでしょう。

スライド番号のフォントの変え方

スライド番号の位置が決まったら、次はそのデザインにもこだわりたいところです。デフォルトのフォントやサイズでは、スライド全体の雰囲気と合わないことや、小さすぎてプロジェクターで投影したときに見えにくいことがあります。

フォントやサイズ、色を変更する場合も、やはりスライドマスターで行うのが効率的です。個別のスライドでちまちまと変更していては、修正漏れが起きたり位置がズレたりする原因になります。親マスターの番号ボックスを選択し、「ホーム」タブから通常のテキストと同じようにフォントの種類やサイズ、太字、色などを変更してください。

特に、背景が濃い色の写真や図形で埋め尽くされているデザインの場合、文字を白くしたり、テキストボックスに塗りつぶしを設定して視認性を高めたりする工夫も有効です。番号はあくまで脇役ですが、見やすさに配慮することで、聴き手への親切心が伝わる資料になります。

パワポのスライド番号の位置に関する応用設定

ここではパワポのスライド番号の位置に関連する、もう少し踏み込んだ応用テクニックについて説明していきます。開始番号の変更や手動設定の是非など、実務で役立つ知識をまとめました。順に見ていきましょう。

・ スライド番号を0から始める手順

・ 途中からスライド番号を1にする

・ 表紙のスライド番号を消す方法

・ 手動で番号を入れるメリットとは

・ 印刷時の番号位置のズレを防ぐ

・ パワポのスライド番号の位置まとめ

スライド番号を0から始める手順

通常、スライド番号は1から始まりますが、表紙を「0ページ目」として扱い、次のスライドから「1」と表示させたい場合があります。これは、表紙には番号を表示せず、中身のコンテンツから1ページ目としてカウントしたい時によく使われるテクニックです。

設定方法は非常にシンプルです。「デザイン」タブを開き、右端にある「スライドのサイズ」から「ユーザー設定のスライドのサイズ」を選択します。表示されたダイアログボックスの下部に「スライド開始番号」という項目がありますので、ここの数字を「1」から「0」に変更してOKを押してください。

これを行うと、1枚目のスライド(表紙)が内部的に「0」になります。後述する「タイトルスライドに表示しない」設定と組み合わせることで、表紙には番号を表示せず、2枚目のスライドに「1」と表示させることが可能になります。資料の構成上、本文からカウントを始めたい場合に非常に有効な手段です。

途中からスライド番号を1にする

長大な資料や、複数の章に分かれているスライドの場合、特定のセクションから改めて「1」から番号を振り直したいというニーズもあるでしょう。例えば、前半は導入部で、後半の本編からページ番号を開始したいといったケースです。

しかし残念ながら、一つのパワーポイントファイル内で、途中のスライドから自動的に番号を「1」にリセットする機能は標準では備わっていません。これを実現するためには、ファイルを物理的に二つに分けるか、あるいは「セクション」機能と「目的別スライドショー」を駆使するなどの複雑な工夫が必要になります。

最も現実的で手軽な解決策は、番号を振りたい部分だけにスライド番号を表示し、それ以前のスライドには番号を表示しない、もしくは手動でテキストボックスを配置して対応することです。あるいは、少し力技になりますが、番号を入れたいスライドの上に、白い図形などで元の番号を隠し、その上に手動で「1」と書いたテキストボックスを置くという方法もあります。状況に合わせて最適な方法を選んでみてください。

表紙のスライド番号を消す方法

表紙に「1」という数字が入っていると、なんとなくデザインが締まらないと感じることはありませんか。表紙はあくまでタイトルを見せる場所であり、管理用の番号は不要だと考えるのが一般的です。

表紙のスライド番号を非表示にするには、「挿入」タブの「ヘッダーとフッター」をクリックします。ダイアログボックスの中に「タイトルスライドに表示しない」というチェックボックスがありますので、ここにチェックを入れて「すべてに適用」を押してください。これで、レイアウトが「タイトルスライド」に設定されているページだけ、番号が非表示になります。

もし、表紙として使っているスライドのレイアウトが「タイトルのみ」や「白紙」など、「タイトルスライド」以外のレイアウトになっている場合は、この設定が効かないことがあります。その際は、スライドのレイアウトを「タイトルスライド」に変更するか、そのページだけ個別に番号のテキストボックスを削除して対応しましょう。

手動で番号を入れるメリットとは

ここまでスライドマスターを使った自動設定を推奨してきましたが、あえて「手動」でテキストボックスを使って番号を入れることにもメリットはあります。それは、ページごとに完全に自由な位置やデザインにできるという点です。

例えば、写真が大きく配置されているページでは番号を左上に、グラフがあるページでは右下に、といった具合に、コンテンツの邪魔にならない場所に臨機応変に配置できます。自動設定では固定位置になってしまうため、どうしても画像と被ってしまうことがありますが、手動ならその心配はありません。

もちろん、ページが増えるたびにコピペして数字を打ち替える手間は発生しますし、修正時のミスも起きやすくなります。数枚程度のライトな資料や、デザイン性を最優先するパンフレットのようなスライドであれば、自動機能に頼らず手動で配置するのも一つの賢い選択肢と言えるでしょう。

印刷時の番号位置のズレを防ぐ

画面上では完璧に配置されたスライド番号でも、いざ印刷してみると端が切れてしまったり、位置が微妙にズレていたりすることがあります。これは、プリンターの印刷可能領域や、用紙サイズの設定が影響していることが多いです。

特に、スライド番号をスライドのギリギリ端に配置している場合、プリンターの「フチなし印刷」機能を使わないと見切れてしまうことがあります。印刷時のズレを防ぐためには、最初からある程度の余白(マージン)を持たせた位置に番号を配置することが重要です。

また、配布資料として「2アップ」や「4アップ」などで印刷する場合、縮小されることで番号が豆粒のように小さくなってしまうこともあります。印刷して配布することが前提の資料であれば、画面で見るよりも少し大きめのフォントサイズに設定し、内側に寄せて配置しておくと、読み手にとって親切な資料になるはずです。

パワポのスライド番号の位置まとめ

今回はパワポのスライド番号の位置についてお伝えしました。以下に、本記事の内容を要約します。

・ スライド番号の位置変更はスライドマスターで行うのが効率的である

・ 親マスターの番号枠を動かせば全ページに一括反映される

・ 右上や左上など自由な位置にドラッグして配置できる

・ 番号の位置がバラバラな時は「レイアウトのリセット」が有効である

・ スライドマスターが複数ある場合はそれぞれ調整が必要になる

・ 番号が表示されない時は「ヘッダーとフッター」の設定を確認する

・ 背景色と文字色が同じで番号が見えていないケースもある

・ ページ番号の分母はスライドマスターに直接文字入力する

・ スライド番号を0から始めるにはスライドサイズ設定を変更する

・ 途中から1にする自動機能はないため工夫が必要である

・ 表紙の番号を消すには「タイトルスライドに表示しない」を使う

・ 手動配置は手間だがデザインの自由度は高くなる

・ 印刷時の見切れを防ぐために余白に余裕を持たせる

・ 配布資料用ならフォントサイズを大きめに設定する

・ 状況に応じて自動設定と手動設定を使い分けるのが良い

パワーポイントのページ番号は、地味な存在ですが、資料の管理やプレゼンの進行において重要な役割を果たします。

今回ご紹介した設定のコツを使いこなせば、より見やすく、プロフェッショナルな印象を与える資料が作成できるはずです。

ぜひ、次回の資料作成からこれらのテクニックを取り入れてみてください。

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