MicrosoftWord(ワード)で文書を作成する際、ただ文字を入力するだけではなく、情報の整理や視覚的なアピールも重要になってくるかもしれません。特に、特定の情報を強調したり、文書全体にメリハリをつけたりしたい場合、枠で囲むテクニックが役立つ可能性があります。ワードで文章を枠で囲む方法は一つではなく、目的に応じて様々なアプローチが考えられます。例えば、段落全体を囲む方法、ワードで枠で囲む一部のテキストだけを強調する方法、あるいはワードの囲み枠デザインを工夫して、より見やすい資料を作成することもできるでしょう。この記事では、ワードの基本的な機能を使って文章を枠で囲む簡単なやり方から、デザイン性を高める応用テクニックまで、見やすい文書作りのヒントを調査していきます。
この記事を読むことで、以下のようなメリットが期待できます。
・ワードで文章や段落を枠で囲む基本的な操作が理解できる
・文章の一部や特定の文字だけを枠で囲む方法がわかる
・枠のデザインを変更したり、図形を活用したりする応用テクニックが学べる
・テキストボックスを使った枠の活用法が把握できる
ワードで文章を枠で囲む基本的なテクニック
ここではワードで文章を枠で囲むための基本的な機能やテクニックについて説明していきます。文書の目的に合わせて、いくつかの方法が考えられます。順に見ていきましょう。
・段落罫線で全体を囲む方法
・ワードで枠で囲む一部の指定
・ワードの文字を枠囲みする機能
・ワードで枠で囲む全体の調整
・wordで囲む複数行のテクニック
・ワードで四角い枠を作る手順
段落罫線で全体を囲む方法
ワードで文章を囲む最も基本的かつ簡単な方法の一つが、「段落罫線」機能を利用することかもしれません。この機能は、選択した段落、あるいはカーソルがある段落全体を囲む四角い枠線を引くために使われることが多いです。
操作は非常に直感的である可能性があります。まず、枠で囲みたい段落にカーソルを移動させるか、対象となる段落全体を選択します。次に、「ホーム」タブのリボンメニューに注目してください。「段落」グループの中に、田んぼの「田」のような形をしたアイコン(「罫線」ボタン)があります。このボタンの右側にある小さな下向き矢印をクリックすると、様々な罫線のオプションが表示されるでしょう。
その中から「外枠」あるいは「囲み罫線」といった項目を選択するだけで、瞬時に段落が四角い枠で囲まれるはずです。これは、特定の情報を目立たせたり、他の本文と区別したりする際に非常に手軽な方法と言えるでしょう。例えば、注釈や引用部分を明確に示すために利用されるケースが考えられます。
ただし、この方法は基本的に段落単位で適用されます。そのため、複数の段落を一つの枠で囲みたい場合は、それらの段落をすべて選択した状態で「外枠」を適用する必要があります。もし段落ごとに個別の枠が設定されてしまった場合は、選択範囲や改行の仕方を再確認してみるとよいかもしれません。この段落罫線は、あくまで「線」であるため、枠内の背景色(網かけ)とは別の機能として扱われる点も覚えておくと応用が利くでしょう。
ワードで枠で囲む一部の指定
文書作成中、段落全体ではなく、文中にある特定の単語やフレーズといった、ワードで枠で囲む一部のテキストだけを強調したい場面も出てくるかもしれません。段落罫線は段落全体に適用されるため、このようなケースには不向きな場合があります。
その場合、いくつかの代替案が考えられます。一つの方法は、前述の「罫線」機能の応用です。対象となる文字列だけを選択した状態で、「罫線」ボタンから「外枠」を試みる方法です。ただし、この操作は意図した通りに機能しない(段落全体が囲まれてしまう)こともあり得るため、注意が必要かもしれません。
より確実な方法として、「文字の均等割り付け」の近くにある「文字種の変換」ボタンの隣にある「囲い線」という機能(バージョンによってはない場合もあります)や、あるいは「フォント」グループの詳細設定(ダイアログボックスランチャー)からアクセスできる機能を利用する方法が考えられます。
しかし、もっと手軽な方法として、対象の文字列を選択した上で「罫線」ボタンのメニューから「線種とページ罫線と網かけの設定」を選び、「罫線」タブではなく「網かけ」タブに進むというアプローチもあります。「網かけ」タブで「文字」を対象にして色を設定すると、背景色がつきますが、これと「罫線」タブの「設定対象:文字」を組み合わせることで、文字単位での枠囲みに近い表現が可能になるかもしれません。
とはいえ、最も直感的にワードで枠で囲む一部の指定を実現するには、後述する「テキストボックス」や「図形」を利用し、その中に文字を配置する方法が、レイアウトの自由度も高く、一般的であるとも言えるでしょう。
ワードの文字を枠囲みする機能
ワードには、特に一文字や二文字程度の少数の文字を強調する目的で、ワードの文字を枠囲みする専用の機能が用意されている場合があります。それが「囲み文字」機能です。これは、文書内で特に目立たせたい記号や番号(例:①、(A)など)を作成する際にも利用されますが、任意の文字を丸や四角で囲む用途にも使える可能性があります。
操作方法としては、「ホーム」タブの「フォント」グループ内にある、丸の中に「字」と書かれたようなアイコン(「囲み文字」ボタン)をクリックします。すると専用のダイアログボックスが開くでしょう。ここで、枠で囲みたい文字(通常は1文字)を入力し、枠の形状(丸、四角、三角など)やスタイルを選択します。
この機能の利点は、非常に簡単に対象の文字を記号のように装飾できる点にあると考えられます。ただし、この機能は基本的に「記号化」するニュアンスが強く、長い文章や複数行にわたるテキストを囲むことには適していないようです。あくまで、文中の特定のポイントを強調するためのアクセントとして利用するのが主な使い方になるかもしれません。
例えば、箇条書きの先頭文字や、注意を促すマークとして利用するなどが考えられます。ワードで枠で囲む一部の指定とも似ていますが、「囲み文字」はより小さい単位、主に1文字を対象とした装飾機能であると理解しておくと、機能の使い分けがしやすいかもしれません。もし、文章としての流れを保ったまま枠で囲みたい場合は、やはり段落罫線や他の方法を検討するのが適切でしょう。
ワードで枠で囲む全体の調整
段落罫線などを使ってワードで枠で囲む全体の設定を行った後、そのデザインを細かく調整したいと感じることもあるでしょう。デフォルトの黒い実線だけでは、文書の雰囲気と合わなかったり、強調が強すぎたりする可能性があるからです。
枠線のデザインを調整するには、「罫線」ボタンのメニューから一番下にある「線種とページ罫線と網かけの設定」ダイアログボックスを開くのが一般的です。このダイアログボックスには「罫線」タブ、「ページ罫線」タブ、「網かけ」タブがあります。通常の段落枠の場合、「罫線」タブを使用します。
まず、「種類」で枠線のスタイルを変更できます。実線(デフォルト)の他に、点線、破線、二重線、太い線と細い線の組み合わせなど、多様な線種が用意されています。これにより、文書のトーンに合わせた枠線を選ぶことが可能になります。
次に、「色」の項目では、枠線の色を自由に変更できます。テーマカラーに合わせたり、警告文なら赤色にしたりと、情報の種類に応じて色分けするのも見やすい文書作りのテクニックの一つと言えるでしょう。
さらに、「線の太さ」も調整可能です。枠線を太くすればより強調され、細くすれば控えめな印象になります。
また、重要なのが「オプション」ボタンから設定できる「余白」です。これは、枠線と段落の文字列との間のスペースを指します。デフォルトでは余白が狭く、文字が枠線に近すぎて窮屈に見えることがあります。この余白を上下左右それぞれで調整することで、枠内にゆとりが生まれ、格段に読みやすさが向上する可能性があります。ワードで枠で囲む全体のバランスを見て、適切な余白を設定することが推奨されます。
wordで囲む複数行のテクニック
wordで囲む複数行の文章、あるいは複数の段落をまとめて一つの枠で囲む場合、いくつかの方法と注意点が存在すると考えられます。
最も簡単な方法は、対象となる複数行(複数の段落)をすべてマウスでドラッグして選択した状態で、前述の「段落罫線」機能から「外枠」を適用することです。これにより、選択された範囲全体を一つの大きな四角い枠で囲むことができるはずです。これは、関連する複数の項目や一連の手順をグループとして示したい場合に有効な手法でしょう。
ただし、ここで注意が必要なのは「改行」の扱いです。ワードでは、Enterキーによる改行(段落改行)と、Shift+Enterキーによる改行(行内改行)は区別されます。もし、見た目上は複数行であっても、それがShift+Enterで改行された一つの段落である場合、段落罫線は問題なくその全体を囲みます。
一方で、Enterキーで区切られた複数の段落を選択して「外枠」を適用した場合、デフォルトの設定では段落と段落の間にも罫線が引かれてしまう(あるいは意図しない枠の描かれ方をする)可能性があります。
これを避けるには、「線種とページ罫線と網かけの設定」ダイアログボックスをうまく活用する必要があるかもしれません。「設定対象」が「段落」になっていることを確認し、「プレビュー」ウィンドウを見ながら、不要な内側の線(横線など)をクリックして削除するといった微調整が求められることがあります。
また、レイアウトの自由度を優先する場合は、やはりテキストボックスや図形(四角形)を挿入し、その内部に複数の段落を記述する、あるいは既存の文章の上に図形を「背面」に配置する方法が、wordで囲む複数行のレイキングには適しているかもしれません。
ワードで四角い枠を作る手順
これまで様々な枠の作り方に触れてきましたが、ここで改めて、最も基本的である「段落罫線」を使って、ワードで四角い枠を作る手順を整理しておきましょう。これは、文書内で特定の情報を囲む際の基本操作となると考えられます。
ステップ1:対象段落の選択
まず、枠で囲みたい文章が入力されている段落にカーソルを置きます。もし複数の段落をまとめて囲みたい場合は、対象となる段落をすべて選択状態にします。
ステップ2:罫線メニューの表示
「ホーム」タブをクリックし、リボンの中にある「段落」グループを見つけます。その中にある「罫線」アイコン(通常は四角が分割されたようなアイコン)の右側にある小さな下向き矢印をクリックします。
ステップ3:外枠の選択
ドロップダウンメニューが表示されますので、その中から「外枠」または「囲み罫線」という項目を探してクリックします。
これだけの操作で、選択していた段落(またはカーソルのある段落)の周囲に、黒い実線の四角い枠が作成されるはずです。
ステップ4(オプション):デザインの調整
もし、枠線の太さや色、種類(点線など)を変更したい、あるいは枠と文字との間の余白(スペース)を調整したい場合は、ステップ2のメニューから「線種とページ罫線と網かけの設定」を選択します。開いたダイアログボックスの「罫線」タブで、前述したような各種デザイン調整を行うことが可能です。
この手順は、ワードで文書を作成する上で非常に頻繁に使用されるテクニックの一つであり、覚えておくと文書の表現力が向上する可能性を秘めています。
ワードで文章を枠で囲む応用デザインと図形の活用
ここではワードで文章を枠で囲む際に、よりデザイン性を高めたり、特定のレイアウトを実現したりするための応用的なテクニックや図形の活用法について調査していきます。順に見ていきましょう。
・ワードの囲み枠デザインの変更
・ページ罫線で文書全体を飾る
・ワードで枠をかわいいデザインに
・ワードで枠で囲む際に図形を使う
・テキストボックス活用のメリット
・ワードで文章を枠で囲むテクニックのまとめ
ワードの囲み枠デザインの変更
基本的な四角い枠線だけでなく、ワードの囲み枠デザインをより凝ったものに変更することで、文書の目的や雰囲気に合わせた演出が可能になります。このデザイン変更も、主に「線種とページ罫線と網かけの設定」ダイアログボックスで行うことができます。
「罫線」タブの中にある「種類」セクションでは、単なる実線や点線以外にも、二重線、三重線、波線、あるいはデザイン性のある装飾的な線種が用意されている場合があります。例えば、公式な文書であれば二重線を使って重厚感を出す、招待状のようなものであれば装飾的な線を選ぶ、といった使い分けが考えられるでしょう。
さらに、同じダイアログボックス内にある「網かけ」タブも、ワードの囲み枠デザインにおいて重要な役割を果たします。「網かけ」は、枠で囲んだ段落の背景に色をつける機能です。枠線と背景色を組み合わせることで、情報の目立ち方を格段にアップさせることが可能です。例えば、薄いグレーの背景色を設定するだけでも、枠内の情報がブロックとして認識されやすくなります。
また、あまり知られていないかもしれませんが、「罫線」タブの左側にある「設定」セクションには、「影付き」や「3-D」といったオプションが存在します。「影付き」を選択すると、枠の右下や左下に自動的に影が追加され、枠が少し浮き上がったような立体的な印象を与えることができます。「3-D」は、枠線自体に立体的な効果を適用しようとしますが、選択する線種によっては効果が分かりにくい場合もあるかもしれません。
これらの機能を組み合わせることで、単なる「囲み」から一歩進んだ「デザイン」へと昇華させることができるでしょう。ただし、過度な装飾はかえって読みにくさにつながる可能性もあるため、文書のTPO(時と場所、場合)を考慮したバランス感覚が重要になると言えます。
ページ罫線で文書全体を飾る
これまでは段落や文字といった文書の一部を囲む方法に焦点を当ててきましたが、ワードには文書のページ全体、つまり用紙のフチをぐるりと囲む「ページ罫線」という機能も備わっています。これは、特定の情報を強調するというよりは、文書全体の装飾やフォーマットを整える目的で使われることが多い機能です。
設定方法は、これまでも利用してきた「線種とページ罫線と網かけの設定」ダイアログボックスから行います。このダイアログボックスの真ん中にある「ページ罫線」タブをクリックしてください。
操作感は「罫線」タブと非常に似ています。「種類」「色」「線の太さ」を選び、「設定」で「囲む」や「影付き」などを選択します。プレビューでどのように表示されるかを確認しながら設定できる点も同様です。
この機能が特に役立つのは、レポートの表紙、イベントの案内状、賞状、あるいは社内報など、デザイン性が求められる文書を作成する際でしょう。シンプルな線で囲むだけでも、文書全体が引き締まった印象になります。
また、「ページ罫線」機能の特筆すべき点は、線種として「絵柄」を選択できることです。線の代わりに、星やハート、植物の模様、幾何学的なパターンなど、ワードにプリセットされた様々な絵柄でページを縁取ることが可能です。これにより、文書の用途に合わせて、楽しげな雰囲気や格調高い雰囲気など、多彩な表現が可能になります。
ただし、ページ罫線は印刷時の余白(マージン)との関係で、プリンターによってはフチが切れてしまう可能性も考慮に入れる必要があります。「オプション」ボタンから罫線の基準(「本文から」か「ページの端から」か)や余白を調整することもできるため、印刷プレビューで確認しながら設定を追い込むとよいかもしれません。
ワードで枠をかわいいデザインに
ビジネス文書ではあまり使われないかもしれませんが、チラシや案内状、あるいは個人的な手紙などを作成する際には、ワードで枠をかわいいデザインに仕上げたいというニーズもあるでしょう。
前述の「ページ罫線」機能の「絵柄」を利用するのは、その最も簡単な方法の一つです。カラフルな風船やケーキ、花の絵柄などが用意されているため、これらを選ぶだけで一気に華やかでかわいらしい雰囲気を作り出すことが可能です。絵柄のサイズ(太さ)も調整できるため、好みに合わせた装飾が施せるでしょう。
段落罫線やテキストボックスの枠線を使ってかわいさを表現する場合は、線の「種類」を工夫する方法が考えられます。例えば、実線ではなく「点線」や「破線」を選ぶだけでも、少し柔らかい印象になります。また、線の「色」を黒や紺などの硬い色から、パステルカラー(淡いピンクや水色など)に変更するだけでも、雰囲気は大きく変わるはずです。
さらに、ワードの「図形」機能を活用する方法もあります。「挿入」タブから「図形」を選び、例えば「角を丸めた四角形」を挿入すると、通常の四角い枠よりも優しく、かわいらしい印象を与えることができます。この図形の中にテキストを追加したり(図形を右クリックして「テキストの追加」)、図形の塗りつぶしの色や枠線の色を自由に設定したりすることで、デザインの幅は大きく広がります。
図形を組み合わせる(例えば、四角形の四隅に小さなハートの図形を配置するなど)といった、より凝ったデザインも可能ですが、操作が複雑になる可能性もあるため、手軽さを求めるなら線種や色の変更、角丸四角形の利用あたりから試してみるのがよいかもしれません。
ワードで枠で囲む際に図形を使う
「段落罫線」は手軽ですが、レイアウトの自由度には限界がある場合があります。例えば、ページの特定の位置に、本文とは独立した形で枠を配置したい場合などです。このような、ワードで枠で囲む際に図形を使うアプローチは、非常に有効な選択肢となります。
「挿入」タブから「図形」を選択し、ドロップダウンメニューから「四角形」や「角を丸めた四角形」などの基本的な図形を選びます。そして、文書上の任意の位置でドラッグして図形を描画します。
この図形は、一つのオブジェクトとして扱われるため、マウスで自由に位置を移動させたり、四隅のハンドルをドラッグしてサイズを自由に変更したりすることが可能です。
図形を枠として使う方法は、大きく分けて二つ考えられます。
一つは、図形の中に直接テキストを入力する方法です。描画した図形を右クリックし、「テキストの追加」を選択すれば、図形がテキストボックスのように機能し、内部に文字を打ち込めます。図形自体の「塗りつぶしの色」や「枠線の色・太さ・種類」も「図形の書式設定」から自由に変更できるため、デザイン性の高い囲み枠が作成できます。
もう一つは、既存の文章や画像の上に、枠線として図形を配置する方法です。この場合、図形の「塗りつぶし」は「なし」に設定し、枠線だけが表示されるようにします。そして、「レイアウトオプション」や「文字列の折り返し」設定を「前面」や「背面」などに調整し、他の要素との重なり順を制御する必要があります。例えば、既存の文章ブロックの上に重ねて「背面」に設定すれば、文章が図形の枠内に収まっているように見せることも可能です。
この方法は、段落罫線では難しい、斜めになった枠や、複数の要素をまとめて囲むような柔軟なレイアウトを実現する際に役立つでしょう。
テキストボックス活用のメリット
ワードで文章を枠で囲むテクニックとして、「図形」と非常に近い、しかしよりテキストの扱いに特化した機能が「テキストボックス」です。テキストボックスを活用することには、多くのメリットがあると考えられます。
テキストボックスは、「挿入」タブの「テキスト」グループから「テキストボックス」を選択して挿入します。あらかじめデザインされた枠とテキストのセットを選ぶこともできますし、「横書きテキストボックスの描画」を選んで、図形と同じように好きなサイズで描画することも可能です。
最大のメリットは、その「独立性」と「移動の自由度」にあると言えるでしょう。テキストボックス内の文章は、本文のレイアウト(行間やインデント)とは完全に独立して扱われます。そのため、本文の横に補足説明を入れたり、ページ内の特定の位置に注意書きを固定で配置したりといったレイアウトが非常に簡単に行えます。
また、テキストボックス自体がデフォルトで枠線を持っているため、挿入するだけで「枠で囲まれた文章ブロック」が完成します。この枠線も、「図形の書式設定」(テキストボックスは図形の一種として扱われます)から、色、太さ、線種(点線など)、影付き効果などを自由にカスタマイズできます。もちろん、枠線を「なし」に設定して、枠のない独立したテキストブロックとして使うことも可能です。
さらに、テキストボックス同士を「リンク」する機能もあります。これは、一つのテキストボックスに入りきらない文章を、別のテキストボックスに自動的に流し込む機能で、新聞や雑誌のような複雑な段組レイアウトを作成する際にも応用できる高度な機能です。
段落罫線が「本文の流れの一部」として枠を追加するのに対し、テキストボックスは「独立したパーツ」として枠付きの文章を配置する機能であると考えると、その使い分けが明確になるかもしれません。
ワードで文章を枠で囲むテクニックのまとめ
今回はワードで文章を枠で囲む方法についてお伝えしました。以下に、本記事の内容を要約します。
・ワードで文章を枠で囲むと文書にメリハリがつく
・最も簡単な方法は「段落罫線」の「外枠」機能である
・段落罫線は「ホーム」タブの「段落」グループから設定できる
・ワードで枠で囲む一部の指定は「囲み文字」機能などが考えられる
・ワードの文字を枠囲みする機能は主に一文字程度の装飾に使われる
・枠線のデザインは「線種とページ罫線と網かけの設定」で詳細に変更可能
・線の種類(点線・二重線)、色、太さを変更できる
・枠と文字の間の「余白」調整は読みやすさに影響する
・wordで囲む複数行は対象を選択して「外枠」を適用する
・ページ全体を囲む「ページ罫線」機能もある
・ページ罫線では「絵柄」を使った装飾も可能
・ワードで枠をかわいいデザインにするには色や線種、図形が有効
・ワードで枠で囲む際に図形(四角形など)を使うとレイアウトの自由度が増す
・図形は内部にテキストを追加できる
・テキストボックスは枠付き文章ブロックとして独立して扱え移動が容易
ワードには、目的に応じて様々な枠の作成方法が用意されていることがわかります。単純な囲み枠からデザイン性の高い装飾まで、これらの機能を使いこなすことで、より伝わりやすく、見やすい文書を作成する一助となるかもしれません。ぜひ、ご自身の作成する文書に合わせて、最適な枠のテクニックを試してみてはいかがでしょうか。
これはCTAサンプルです。
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