MicrosoftWordやパソコンを操作している最中に、画面の左上に見慣れない文字が表示され、消し方がわからずに困ってしまったという経験はありませんか。特にWordで文書を作成しているときに、意図しない文字が欄外に出てくると、作業に集中できずストレスを感じることもあるでしょう。このようなパソコンの左上に文字が直らない現象は、Wordの設定が原因である場合が多いですが、時にはパソコン全体の設定や、ゲームプレイ後の影響が考えられるケースもあります。また、文字入力の際に小さな窓（小窓）が表示されるwordの挙動に悩む声や、知恵袋などのQ&Aサイトで直し方を求める質問も少なくありません。
この記事では、そのような状況に直面した方々のために、考えられる原因と具体的な対処法を網羅的に解説していきます。
この記事を読むことで、以下の点について理解を深めることができるでしょう。
・ワードの左上に出てくる文字の正体や考えられる原因がわかります。
・ワードの具体的な設定変更によって文字を消すための手順を学べます。
・Word以外の、パソコン本体や他のアプリケーションが原因である場合の対処法を知ることができます。
・今後、同様の問題が再発しないようにするための予防策やヒントを得られます。
ワードの左上に文字が出て直らない現象を引き起こす主な原因とは
ここでは、ワードの左上に文字が出て直らないという現象について、考えられる主な原因を詳しく解説していきます。原因は一つとは限らず、複数の要因が絡み合っている可能性も考えられます。ご自身の状況と照らし合わせながら、順に見ていきましょう。
編集記号が表示されている可能性
ヘッダーやフッター領域の文字
テキストボックスや図形が原因の場合
フィールドコードという特殊な機能
IMEの入力モードや予測変換の表示
変更履歴やコメント機能の表示
編集記号が表示されている可能性
ワードの左上に文字が出て直らないとき、まず考えられる原因の一つが「編集記号」が表示されている状態です。編集記号とは、段落の区切りを示す「¶」や、半角スペースを示す「・」、タブを示す「→」など、通常は印刷されず画面上にも表示されない特殊な記号のことを指します。これらは、文書のレイアウトを整える際には非常に便利な機能ですが、何かの拍子で表示される設定に切り替わってしまうと、まるで謎の文字が入力されてしまったかのように見えてしまうことがあります。
特に、文書の先頭、つまり左上の位置に改行やスペースがあると、そこに編集記号が表示され、「文字が消えない」と誤解してしまうケースは少なくありません。この機能は、ホームタブにある「編集記号の表示/非表示」ボタン（¶の形をしたボタン）で簡単にオンとオフを切り替えることが可能です。もし左上に見慣れない記号が表示されている場合は、まずこのボタンが有効になっていないか確認してみるのがよいでしょう。編集記号は文書の構造を視覚的に把握するための補助的なものですから、非表示にしても実際の文書内容に影響を与えることはありません。あくまで表示上の問題であるため、慌てずに対処することが大切です。
ヘッダーやフッター領域の文字
次に考えられる原因として、ヘッダーやフッター領域に意図しない文字が入力されている可能性が挙げられます。ヘッダーはページの上部、フッターはページの下部にある余白部分のことで、通常はページ番号や文書のタイトル、日付などをすべてのページに共通して表示させるために使用されます。このヘッダー領域は、本文の編集領域とは独立しています。そのため、本文を編集しているつもりで、気づかないうちにヘッダー領域をアクティブにしてしまい、そこに文字を入力してしまうことがあります。
ヘッダー領域に文字が入力されると、それはすべてのページの左上（あるいはヘッダーの開始位置）に表示され続けることになります。本文をいくら修正しても消えないため、「ワードの欄外に文字が出る」や「ワードの上に文字が出る直し方」を探している方は、このケースに該当する可能性が高いと考えられます。ヘッダーの編集モードは、ページ上部の余白あたりをダブルクリックすることで簡単に開始できてしまうため、無意識に操作してしまっていることも少なくありません。この場合、ヘッダーの編集モードを再度開いて、不要な文字を削除するという手順が必要になります。
テキストボックスや図形が原因の場合
テキストボックスや図形といった「オブジェクト」が、左上の文字の原因となっていることも考えられます。Wordでは、文書の自由な位置に文字を配置できるテキストボックスや、様々な図形を挿入する機能があります。これらのオブジェクトは、本文の文字列とは異なるレイヤー（階層）で管理されており、ページの余白部分を含め、どこにでも配置することが可能です。何らかの操作ミスで、非常に小さなテキストボックスや、背景色と同化して見えにくい図形をページの左上に配置してしまい、その存在に気づいていないというケースがあり得ます。
特に、別の文書から内容をコピーアンドペーストした際に、目に見えないオブジェクトまで一緒に貼り付けてしまうことがあります。これらのオブジェクトは、通常の文字選択では選択できず、クリックして選択する必要があります。もしカーソルを左上に持っていくとポインターの形が変わるようであれば、そこに何らかのオブジェクトが隠れている可能性を疑うべきでしょう。そのオブジェクトを選択し、削除することで問題が解決するかもしれません。見えないオブジェクトを探すには、「ホーム」タブの「選択」から「オブジェクトの選択と表示」機能を使うと、ページ内の全オブジェクトを一覧で確認できて便利です。
フィールドコードという特殊な機能
少し専門的になりますが、「フィールドコード」という特殊な機能の表示が原因である可能性も否定できません。フィールドコードは、日付や時刻、ページ番号、目次、相互参照など、文書内で自動的に更新される情報を挿入するために使われるWordの機能です。通常、私たちが目にするのは「2025/06/15」のような結果の表示ですが、その裏側では{DATE¥@ “YYYY/MM/dd”}のようなプログラム的な文字列（フィールドコード）が動いています。
何らかの設定変更やショートカットキーの誤操作（例えば、Alt+F9キー）によって、このフィールドコードそのものが表示されるモードに切り替わってしまうことがあります。もし、左上に波括弧{}で囲まれた見慣れない英単語や記号の羅列が表示されている場合、それはフィールドコードかもしれません。このコードがヘッダー部分や文書の先頭に配置されていると、左上に固定された文字のように見えてしまいます。この場合も、ショートカットキー（Alt+F9）を再度押すか、対象の箇所で右クリックして「フィールドコードの表示/非表示の切り替え」を選択することで、通常の結果表示に戻すことができるでしょう。
IMEの入力モードや予測変換の表示
Word自体の問題ではなく、日本語入力システム（IME）の設定が原因で、パソコンの左上に文字が表示されるように見えることもあります。例えば、文字を入力しようとすると、変換候補などを表示するための小さなウィンドウ（小窓）が画面の左上に固定されてしまう、という現象です。これは「文字入力小窓が出るword」の問題として認識されていることがあります。本来であれば、このウィンドウはカーソルの近くに表示されるのが一般的です。
しかし、何らかのシステム上の不具合や設定の変更により、表示位置が左上に固定されてしまうことがあるようです。この状態になると、Wordだけでなく他のアプリケーションでも同様の現象が発生することがあります。対処法としては、IMEのプロパティ（設定）を開き、表示に関する設定を初期化したり、別のIME（例えばMicrosoftIMEからGoogle日本語入力へ、またはその逆）に切り替えてみて、現象が改善するかどうかを確認する方法が考えられます。また、パソコン自体の再起動によって、一時的な不具合が解消されることも少なくありません。Wordの画面だけに固執せず、OSレベルでの設定も見直してみることが解決の糸口になるかもしれません。
変更履歴やコメント機能の表示
共同で文書を編集する際によく使われる「変更履歴」や「コメント」機能も、左上に文字が表示される一因となり得ます。「変更履歴」を有効にすると、誰がいつ、どのような変更（文字の挿入、削除、書式変更など）を行ったかが記録され、文書の余白部分にその内容が表示されることがあります。また、「コメント」機能を使うと、文書の特定の部分に対して注釈を付けることができ、そのコメントも余白に表示されます。
これらの表示方法の設定によっては、変更履歴やコメントの内容を示す線や吹き出しが、文書の左側の余白にまとめて表示されることがあります。特に「シンプルな変更履歴/コメント」や「すべての変更履歴/コメント」といった表示モードを選択していると、意図しない情報が常に表示されているように感じられるかもしれません。これらの情報を非表示にするには、「校閲」タブに移動し、変更履歴の表示モードを「変更履歴/コメントなし」に切り替えたり、個別のコメントを解決または削除したりする必要があります。自分一人で作成している文書であっても、テンプレートから作成した場合などに、これらの機能が意図せず有効になっている可能性も考えられますので、一度確認してみる価値はあるでしょう。
パソコンの左上に文字が出て直らない問題を解決する具体的な手順とは
次に、ワードの左上に文字が出て直らないという問題を解決するための、より具体的な手順をご案内します。前述の原因を踏まえ、一つずつ試すことで、状況の改善が期待できます。パソコンの操作に不慣れな方でも分かりやすいように説明しますので、落ち着いて対処していきましょう。
編集記号を非表示にする簡単な方法
ヘッダーとフッターの編集画面を閉じる
テキストボックスや図形を選択して削除する
Word以外の要因（パソコンやゲーム）も探る
「文字が打てないロック」状態の解除方法
ワードの左上に文字が出て直らない問題の総まとめ
編集記号を非表示にする簡単な方法
ワードの左上に表示される「¶」や「・」といった記号を消す最も簡単な方法は、編集記号を非表示に切り替えることです。この操作は非常にシンプルで、誰でもすぐに行うことができます。まず、Wordのウィンドウ上部にあるリボンメニューの中から「ホーム」タブをクリックしてください。すると、文書の書式設定などを行うための様々なボタンが表示されます。その中ほどに、「段落」というグループがあります。
この「段落」グループの中に、「¶」という形をした「編集記号の表示/非表示」ボタンがあります。もし、このボタンがオン（色がついて選択された状態）になっている場合は、それが原因で記号が表示されています。このボタンを一度クリックするだけで、オフの状態に切り替わり、画面上の編集記号が一斉に非表示になるはずです。これだけで左上の文字（記号）が消えたのであれば、問題は解決です。この設定は、あくまで表示を切り替えるだけのものであり、文書の内容自体には何の影響も与えません。レイアウトの確認などで再び表示させたくなった場合は、同じボタンをもう一度クリックすればよいだけです。この方法は、「ワードの上に文字が出る直し方」として最も基本的な対処法の一つと言えるでしょう。
ヘッダーとフッターの編集画面を閉じる
もし、左上の文字が編集記号ではなく、通常の文章や単語である場合、ヘッダー領域に迷い込んでいる可能性が高いです。この場合の直し方は、ヘッダーの編集モードに入り、不要な文字を削除することです。まず、Word文書の上部の余白部分（本文が始まる前のエリア）を素早く2回、ダブルクリックしてみてください。すると、本文全体が少しグレーアウトし、「ヘッダー」という点線で囲まれた領域が表示され、リボンメニューに「ヘッダー/フッター」タブが現れるはずです。
これがヘッダーの編集モードです。この状態で、問題となっている左上の文字を選択し、キーボードのDeleteキーやBackspaceキーで削除してください。文字を削除したら、ヘッダーの編集モードを閉じる必要があります。閉じる方法は2つあります。一つは、リボンに新しく表示された「ヘッダー/フッター」タブの右端にある「ヘッダーとフッターを閉じる」という赤い×印のボタンをクリックする方法です。もう一つは、本文の領域（グレーアウトしている部分）をダブルクリックする方法です。どちらかの操作で通常の編集モードに戻れば、左上の文字は消えているはずです。この操作は、「ワードの欄外に文字が出る」という問題に対して非常に有効な解決策となります。
テキストボックスや図形を選択して削除する
編集記号でもなく、ヘッダーの文字でもない場合、次は目に見えないオブジェクトが隠れていないか探してみましょう。特にテキストボックスや図形は、背景に紛れて気づきにくいことがあります。これらを見つけて削除するための効果的な手順は、「オブジェクトの選択と表示」ウィンドウを利用することです。まず、Wordのリボンメニューから「ホーム」タブを選択します。次に、その一番右側にある「編集」グループ内の「選択」をクリックし、表示されたメニューから「オブジェクトの選択と表示」を選びます。
すると、画面の右側に作業ウィンドウが現れ、その文書内にあるすべての図形やテキストボックス、画像などが一覧で表示されます。この一覧の中に、身に覚えのないオブジェクト名（例：「テキストボックス1」など）がないか確認してください。もし怪しいものがあれば、一覧の中のその項目名をクリックすると、文書中の該当オブジェクトが選択された状態になります。あとは、キーボードのDeleteキーを押すだけで、そのオブジェクトを完全に削除することができます。この方法を使えば、どんなに小さくても、あるいは背景と同化していても、確実にオブジェクトを見つけ出し、取り除くことが可能です。原因不明の表示に悩んだ際には、非常に頼りになる機能と言えるでしょう。
Word以外の要因（パソコンやゲーム）も探る
Wordの設定をいくら確認しても問題が解決しない場合、原因はWordの外、つまりパソコン本体や他のアプリケーションにある可能性を考える必要があります。特に「パソコンの左上に文字が直らない」という状況がWordを閉じた後も続く場合や、ゲームをプレイした後に発生した場合は、この可能性が高いと言えます。よくあるのが、グラフィックボードのユーティリティソフトによるオーバーレイ表示です。NVIDIAのGeForceExperienceやAMDのRadeonSoftwareには、ゲーム中のフレームレート（FPS）やCPU温度などを画面に表示する機能があります。
この機能がオンになっていると、ゲームを終了した後も表示が画面に残り続けてしまうことがあります。この場合、それぞれのユーティリティソフトの設定画面を開き、オーバーレイ表示やパフォーマンス監視といった項目をオフにする必要があります。また、原因が特定できない場合は、パソコンの再起動が最も手軽で効果的な対処法の一つです。再起動することで、多くのシステム上の一時的な不具合がリセットされ、問題が解消されることがあります。「パソコンの左上に文字が直らないゲーム」の後などは、まず再起動を試してみることをお勧めします。このように、視野を広げて原因を探ることが重要です。
「文字が打てないロック」状態の解除方法
左上の文字の問題と直接関連はないかもしれませんが、Wordで「文字が打てないロック」がかかってしまうというトラブルもよく報告されます。この状態に陥ると、キーボードを操作してもカーソルが動くだけで、新しい文字を入力できなくなります。この原因はいくつか考えられます。一つ目は、「文書の保護」機能が有効になっているケースです。リボンの「校閲」タブにある「編集の制限」を確認し、もし保護がかかっていたら「保護の中止」をクリックします（パスワードが設定されている場合は入力が必要です）。
二つ目は、ファイルが「読み取り専用」で開かれている場合です。Wordのウィンドウ上部のタイトルバーに「読み取り専用」と表示されていないか確認してください。もしそうであれば、ファイルを一度閉じ、ファイルのアイコンを右クリックして「プロパティ」を開き、「全般」タブの属性から「読み取り専用」のチェックを外して保存します。三つ目として、Officeのライセンス認証に問題が発生している可能性も考えられます。この場合、多くの機能が制限される「機能制限モード」になり、編集ができなくなります。アカウント情報などを確認し、必要であれば再認証を行ってください。これらの対処法は、左上の文字問題とは別のトラブルシューミングですが、Word全般の不具合として知っておくと役立つでしょう。
ワードの左上に文字が出て直らない問題の総まとめ
今回はワードの左上に文字が出て直らないという問題について、その原因から具体的な解決策までお伝えしました。以下に、本記事の内容を要約します。
・左上の文字の正体として編集記号の表示が考えられる
・編集記号はホームタブの「¶」ボタンで非表示にできる
・ヘッダーやフッター領域への誤入力も一般的な原因である
・ヘッダー編集モードはページ上部のダブルクリックで開始する
・不要なヘッダー文字は編集モードで削除する必要がある
・目に見えないテキストボックスや図形が原因の場合もある
・オブジェクトの選択機能で隠れたオブジェクトを発見できる
・フィールドコードという特殊なプログラム表示の可能性もある
・IMEの入力ウィンドウが左上に固定される不具合も存在する
・パソコンの再起動は多くの問題を解決する有効な手段である
・ゲーム用のオーバーレイ表示が原因でPCの左上に文字が残ることも
・WordだけでなくPC全体の設定を見直す視点が重要だ
・「ワードで文字が打てないロック」は文書の保護機能などを確認する
・原因は一つとは限らないため、順を追って確認することが大切である
・知恵袋などで同様の事例を探すのも解決のヒントになる
本記事でご紹介した様々な原因と対処法を一つずつ試していただくことで、多くの場合、問題は解決へと向かうはずです。このような予期せぬトラブルは誰にでも起こり得ることですので、慌てずに原因を切り分けていくことが何よりも重要になります。この記事が、あなたの快適なWord利用の一助となれば幸いです。
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