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ワードの二段組がずれるときの直し方は?レイアウトをきれいに整える方法を調査!

MicrosoftWordの二段組機能は、広報誌や論文、レポートなど、限られた紙面により多くの情報を分かりやすく詰め込みたい場合に非常に便利なツールです。しかし、この便利な機能を使っていると、多くの人がワードの二段組がずれるという壁に突き当たることがあります。例えば、左の段がページの終わりまでいかずに右の段に移ってしまう、wordの段組みが下までいかない現象や、意図しないところでwordの段組みが勝手に改行されてしまうトラブル、あるいは左右の段の高さが揃わず見栄えが悪くなってしまうなど、その悩みは多岐にわたります。このようなレイアウトの崩れは、文書の質を大きく損ないかねません。この記事では、ワードの二段組がずれるさまざまな原因を調査し、その具体的な直し方や、そもそもずれさせないための予防策、さらには応用テクニックまでを網羅的に解説していきます。

この記事を読むことで、以下の点が明らかになるでしょう。

・ワードの二段組がずれる場合に、まず確認すべき基本的なチェックポイント

・左右の段の高さをきれいに揃えるための具体的なテクニック

・文書の途中から二段組を開始したり、縦書きで利用したりする方法

・段組み以外の機能(表やテキストボックス)を使った、より自由な二分割レイアウト術

ワードの二段組がずれる基本的な原因と修正方法

ここでは、ワードの二段組がずれるという問題に直面した際に、まず確認すべき基本的な原因とその修正方法について説明していきます。多くの場合、レイアウトの崩れは目に見えない編集記号や、意図せず適用してしまった設定によって引き起こされています。これらの基本的なトラブルシューティングを理解することで、多くのずれの問題を迅速に解決できる可能性があります。順に見ていきましょう。

編集記号で隠れた原因を探る

wordの段組みが下までいかない場合

wordで段組みが勝手に改行される謎

ワードで段組みの高さを揃えるには

wordで2段組みを途中から始める

Wordの二段組で縦書きにする注意点

編集記号で隠れた原因を探る

ワードの二段組がずれる、あるいはレイアウトが思い通りにならないと感じたとき、最初に試すべき最も重要な操作が「編集記号の表示」です。普段、私たちが目にしている文書の画面は、印刷された状態に近いクリーンなものですが、その裏には改行やスペース、タブといった、レイアウトを制御するための様々な「隠れた文字」が存在します。これらの編集記号が、ずれの直接的な原因となっているケースは非常に多いのです。

編集記号を表示させるには、リボンメニューの「ホーム」タブにある、段落記号(¶)の形をした「編集記号の表示/非表示」ボタンをクリックします。これをオンにすると、文書中に「・」(半角スペース)、「→」(タブ)、「¶」(段落改行)などの記号が表示されます。

例えば、意図しない場所に不要な改行が連続して入っていると、それが原因で段の途中で文章が途切れたり、不自然な空白が生まれたりします。また、自分で挿入した覚えのない「段区切り」や「セクション区切り」といった、より強力なレイアウト制御記号が見つかることもあります。これらは、多くの場合、他の文書からテキストをコピー&ペーストした際に紛れ込んでくることがあります。

レイアウトがずれている箇所の周辺に、何か不審な編集記号がないかを確認し、もし不要なものがあればそれを削除するだけで、問題が嘘のように解決することがあります。トラブルシューティングの第一歩として、まずは編集記号を表示させ、文書の「素顔」を確認する習慣をつけることが、きれいなレイアウトを保つための鍵となります。

wordの段組みが下までいかない場合

ワードの二段組を利用していると、左側の段がまだ下まで埋まっていないのに、文章が次の右側の段へ移ってしまうという現象に遭遇することがあります。この、wordの段組みが下までいかない問題は、非常によく見られるトラブルの一つであり、見た目のバランスを大きく損なってしまいます。多くの場合、この原因は「段区切り」が意図せず挿入されていることにあります。

「段区切り」とは、その名の通り、現在の段を強制的に終了し、次の段の先頭にカーソルを移動させるための編集記号です。例えば、左の段に短い文章を書き、すぐに右の段に書き始めたい場合などに意図的に使用します。しかし、何かの拍子にショートカットキーを誤って押してしまったり、他のファイルからコピーしてきた部分に含まれていたりすることで、意図しない場所に段区切りが挿入されてしまうことがあります。

この問題の解決は、原因となっている段区切りを見つけて削除するだけです。まず、前述した「編集記号の表示/非表示」ボタンをオンにして、編集記号が見える状態にしてください。そして、文章が途切れて右の段に移ってしまっている箇所を確認します。もしそこに「—段区切り—」といった点線が表示されていれば、それが原因です。

この点線の前にカーソルを合わせて「Delete」キーを押すか、後ろにカーソルを置いて「Backspace」キーを押すことで、段区切りを削除できます。削除した瞬間に、後続の文章が左の段に流れ込み、ページの最後までテキストが正しく表示されるようになるはずです。このように、wordの段組みが下までいかない問題は、隠れた段区切りを探すことで解決できる可能性が高いでしょう。

wordで段組みが勝手に改行される謎

文章をスムーズに入力していると、wordで段組みが勝手に改行されたり、場合によってはwordで段組みが勝手に改ページされたりして、段やページが意図せず切り替わってしまうことがあります。これは、特定の段落書式設定が影響している可能性が考えられます。特に「段落」ダイアログボックス内の「改ページと改行」タブにある設定は、段組みの挙動に大きく関わってきます。

この設定を確認するには、問題が発生している段落にカーソルを置き、右クリックメニューから「段落」を選択するか、「ホーム」タブの「段落」グループ右下にあるダイアログボックス起動ツールをクリックします。「段落」ダイアログボックスが開いたら、「改ページと改行」タブに切り替えてください。

ここには、「ウィンドウズコントロール」「次の段落と分離しない」「段落を分割しない」「段落前に改ページを挿入する」といったチェックボックスがあります。例えば、「段落前に改ページを挿入する」にチェックが入っていると、その段落は必ず段やページの先頭に来るように動作するため、勝手に改ページされたように見えます。

また、「次の段落と分離しない」という設定も注意が必要です。これは、見出しとその次の本文が、段やページの変わり目で離れ離れにならないようにするための機能ですが、この設定が連続する複数の段落に適用されていると、それらの段落全体が収まるスペースがない場合に、まとめて次の段やページに送られてしまうことがあります。これにより、手前の段に大きな空白が生まれる原因となり得ます。これらの設定を確認し、不要なチェックを外すことで、意図しない改行や改ページの問題が解消されるかもしれません。

ワードで段組みの高さを揃えるには

二段組で作成した文書の最後のページで、左右の段の文章量が異なると、片方の段だけが短くなり、見た目が不格好になってしまうことがあります。このような場合に、ワードで段組みの高さを揃える、つまり左右の段の最後の行が同じ高さになるように自動調整するテクニックがあります。これには「セクション区切り(連続)」という機能を利用します。この方法を知っていると、文書の仕上がりが格段にプロフェッショナルな印象になります。

このテクニックの核心は、ワードに対して「ここが二段組セクションの終わりであり、このセクション内で文章の長さを均等にしてください」と明確に指示を出すことにあります。

手順は以下の通りです。まず、二段組で作成した文章の、一番最後の文字の直後にカーソルを置きます。改行など、余計なものが後ろにない状態が理想です。次に、リボンメニューの「レイアウト」タブをクリックし、「区切り」を選択します。表示されたメニューの中から、「セクション区切り」の項目にある「現在の位置から開始(連続紙)」を選んでください。英語のバージョンでは「Continuous」と表記されているものです。

これを選択すると、カーソルの位置にセクション区切りが挿入されます。見た目上はほとんど変化がないように見えるかもしれませんが、ワードの内部では、この区切りの前後でセクションが分割されています。そして、この「セクション区切り(連続)」を段組みの最後に挿入すると、そのセクション内の段の高さが自動的に均等になるように、ワードが文章を再配置してくれるのです。これにより、wordの2段組みをきれいに揃えることが可能になります。もしうまくいかない場合は、セクション区切りの後ろに余計な改行などが入っていないか確認してみてください。

wordで2段組みを途中から始める

文書全体ではなく、特定の章や節だけを二段組にしたい、つまりwordで2段組みを途中から始めたいというケースは頻繁にあります。例えば、レポートの序論は1段組で書き、本文から2段組にする、といった構成です。これを実現するためには、前述した「セクション区切り」の機能が不可欠となります。セクションを分けることで、文書の一部だけ異なるレイアウト設定を適用できるようになります。

まず、1段組から2段組に切り替えたい場所、つまり2段組にしたい文章の先頭にカーソルを置きます。次に、「レイアウト」タブの「区切り」から、「セクション区切り」の項目にある「現在の位置から開始(連続紙)」を選択します。これで、文書が二つのセクションに分割されました。

カーソルが2番目のセクション(2段組にしたい範囲)にあることを確認した上で、「レイアウト」タブの「段組み」から「2段」を選択します。すると、セクション区切り以降の文章だけが2段組になり、それより前の部分は1段組のまま維持されます。

同様に、2段組を終了して再び1段組に戻したい場合も、同じ手順を踏みます。2段組を終えたい文章の末尾にカーソルを置き、再度「セクション区切り(現在の位置から開始)」を挿入します。そして、新しく作成された3番目のセクションにカーソルを移動させ、「段組み」から「1段」を選びます。

このように、「セクション区切り」は、文書内に異なるフォーマットが混在するレイアウトを作成するための強力なツールです。これを使いこなせば、論文や報告書などで求められる複雑な書式設定にも柔軟に対応することが可能になります。

Wordの二段組で縦書きにする注意点

日本の文書、特に国語の教材や文芸作品、案内状などでは、縦書きのレイアウトが用いられることがよくあります。Wordでは、この縦書き文書に対しても二段組を設定することが可能です。Wordで二段組を縦書きで利用する場合、文章は右の段から左の段へと流れていくのが基本となり、新聞や雑誌のような伝統的な見た目を再現できます。

設定方法自体は、横書きの場合とほとんど変わりません。まず、「レイアウト」タブの「文字列の方向」から「縦書き」を選択し、ページ全体を縦書きモードにします。その後、同じく「レイアウト」タブの「段組み」から「2段」を選択するだけです。これで、用紙が左右に二分割され、右側の段が上から下へといっぱいになると、自動的に左側の段へと文章が続いていきます。

ただし、縦書きの二段組にはいくつか注意すべき点があります。一つは、数字やアルファベットの扱いです。半角の英数字は横に寝た形で表示されるため、読みにくくなることがあります。これを避けるには、全角の英数字を使用するか、あるいは「縦中横」という機能を使って特定の文字だけを横向きに正しく表示させる設定が必要です。

また、句読点の位置も、横書きとは異なる縦書きのルール(句読点は文字の右上に配置されるなど)に則っているか確認が必要です。さらに、図や表を挿入した際のレイアウトも、横書きの場合とは勝手が違うため、文字列の折り返し設定などを慎重に行う必要があります。これらの縦書き特有の性質を理解しておくことが、美しい縦書き二段組文書を作成するための鍵となります。

ワードの二段組がずれるのを防ぐ応用レイアウト術

ここでは、ワードの二段組がずれるという問題を未然に防いだり、より高度なレイアウトを実現したりするための応用的なテクニックについて説明していきます。段組み機能そのものの設定だけでなく、関連する他の機能との組み合わせや、代替案を知ることで、レイアウトの自由度は格段に向上します。ストレスのない文書作成のために、一歩進んだ知識を身につけていきましょう。順に見ていきましょう。

段区切りと改ページの使い分け

図や表の回り込み設定とアンカー

段落書式の設定を見直す

wordで二分割し左右を独立させる方法

テキストボックスで自由な二分割

ワードの二段組がずれる問題の総括

段区切りと改ページの使い分け

ワードの二段組レイアウトを自在にコントロールするためには、「段区切り」と「改ページ」という二つの区切り機能の違いを正確に理解し、適切に使い分けることが非常に重要です。これらはどちらも文章の流れを強制的に中断させる機能ですが、その働く範囲が異なります。この違いを混同していると、ワードの二段組がずれる原因となり得ます。

まず「段区切り」は、その名の通り「段」を区切るためのものです。現在の段の途中で入力を終え、すぐに次の段の先頭から文章を始めたいときに使用します。例えば、左の段に短いお知らせを書き、残りのスペースは空白のままにして、右の段から本文を書き始めたい、といった場面で活躍します。段区切りを挿入しても、同じページ内での移動に留まり、ページ自体が変わることはありません。挿入は「レイアウト」タブの「区切り」から「段区切り」を選択するか、ショートカットキー(Ctrl+Shift+Enter)で行えます。

一方、「改ページ」は「ページ」を区切ります。現在の場所でページを強制的に終了させ、次のページの先頭にカーソルを移動させます。章の終わりなど、キリの良いところで新しいページから書き始めたい場合に使用します。二段組の途中で改ページを挿入すると、その段の途中であっても、次の文章は次のページの最初の段の先頭から開始されます。

段を改めたいだけなのに誤って改ページを使ってしまうと、不要な白紙ページが生まれる原因になります。逆に、ページを改めたいのに段区切りを使うと、同じページ内の次の段に移るだけで、意図したレイアウトにはなりません。この二つの機能を正しく使い分けることが、ずれのない美しい段組み文書を作成するための基本スキルと言えるでしょう。

図や表の回り込み設定とアンカー

二段組の文書に図や写真、表などを挿入した途端、それまで整然と並んでいた文章のレイアウトが大きく崩れてしまう、という経験は多くの人が持っているでしょう。これは、挿入されたオブジェクト(図や表)と、周囲の文字列との関係性を定義する「文字列の折り返し」設定が、ずれの大きな原因となっているためです。

図や表を挿入した直後のデフォルト設定は、多くの場合「行内」になっています。これは、オブジェクトを一つの大きな文字のように扱う設定で、比較的レイアウトは安定しますが、文章の途中に大きな空白ができやすく、デザインの自由度は低くなります。

より柔軟な配置を目指して「四角」や「外周」、「内部」といった設定に変更すると、オブジェクトの周囲に文字列が回り込むようになります。しかし、この設定が二段組のずれを引き起こしやすいのです。例えば、オブジェクトが左右の段の境界線上に配置されると、文字列の流れが予期せぬ挙動を示すことがあります。

ここで重要になるのが「アンカー(碇マーク)」の存在です。編集記号を表示させると、オブジェクトを選択した際に段落の横に碇のマークが表示されます。これは、そのオブジェクトがどの段落に紐付いているかを示しています。オブジェクトを移動させるとアンカーも追随しますが、このアンカーが意図しない段落にあると、レイアウトが不安定になる原因となります。

ずれを防ぐコツは、オブジェクトを挿入した後、まずアンカーを意図した段落に固定することです。そして、「文字列の折り返し」を「四角」などに設定しつつ、「その他のレイアウトオプション」からオブジェクトの位置を段に対して固定する、あるいは左右の段のどちらかに明確に収まるように配置することが有効です。

段落書式の設定を見直す

ワードの二段組がずれる原因は、段区切りやオブジェクトの配置といった大きな要素だけでなく、文字レベル、段落レベルの細かな書式設定に潜んでいることも少なくありません。「段落書式」とは、インデント(字下げ)、段落前後の間隔、行間といった、段落単位で適用されるレイアウト設定の総称です。これらの設定が不適切であったり、文書内で不統一であったりすると、段の収まりが悪くなり、結果としてずれにつながることがあります。

例えば、「インデント」設定です。ルーラーや段落ダイアログで設定するインデントが、一部の段落で意図せず大きな値になっていると、その部分だけ行の長さが短くなり、不自然な改行や段のずれを引き起こす可能性があります。特に、他の文書からテキストをコピーしてきた際に、元の文書のインデント設定が引き継がれてしまうケースが多く見られます。

また、「段落前後の間隔」も重要です。見出しの後などに適切な間隔を設定すると文書は読みやすくなりますが、この設定値が大きすぎると、段の最終行あたりで不要な改ページや改段が発生し、段の高さが揃わなくなる原因になります。

「行間」の設定も同様です。行間を「固定値」に設定している場合、その行にフォントサイズが大きい文字が含まれていると、文字の一部が欠けて表示されたり、レイアウトに影響を与えたりすることがあります。

これらの問題を防ぐには、文書全体の段落書式を統一することが有効です。スタイル機能を活用して、「標準」や「見出し1」といった各スタイルに対して適切な段落書式をあらかじめ設定しておけば、手作業で書式を修正する手間が省け、ずれの発生リスクも大幅に低減できるでしょう。

wordで二分割し左右を独立させる方法

ワードの段組み機能は、文章が左の段から右の段へと自動的に流れるように設計されています。これは新聞や雑誌のようなレイアウトには適していますが、左右の内容を完全に関連なく、独立して編集したい場合には不向きです。このような、wordで二分割し左右を独立させたいというニーズに応える最も効果的な代替案が、「表(テーブル)」機能を利用する方法です。

この方法では、まずページ上に「1行2列」の表を作成します。リボンメニューの「挿入」タブから「表」を選択し、2つのセルが横に並んだ表を挿入してください。すると、ページが左右二つの大きなセルに分割された状態になります。

この二つのセルは、それぞれが独立した編集領域として機能します。左側のセルに文章を入力しても、右側のセルには何の影響も与えません。右側のセルが空のままであっても、左側のセルはページの許す限り下まで文章を書き進めることができます。これにより、例えば左側には日本語を、右側にはその英訳を、といったように、関連はあるものの流動的ではないコンテンツを並べて表示するのに非常に便利です。

各セルの幅は、中央の境界線をドラッグすることで自由に調整できます。また、表ツールの「レイアウト」タブにある配置設定を使えば、セル内のテキストを上下左右の中央に揃えるなど、細かな調整も可能です。

最後に、レイアウトが完成したら、表の罫線が邪魔になります。表全体を選択し、「テーブルデザイン」タブの「罫線」から「枠なし」を選びましょう。すると、画面上では薄い点線でセルの範囲が表示されますが、印刷時には線が消え、まるで段組み機能で作ったかのように、きれいに二分割されたレイアウトが完成します。

テキストボックスで自由な二分割

表機能を使うことで左右が独立した二分割レイアウトが可能になりますが、さらに自由度を求めたい、あるいはもっとグラフィカルなデザインにしたい場合には、「テキストボックス」を二つ並べるという方法が強力な選択肢となります。テキストボックスは、ページ上の任意の位置に配置できる「文字を入れる箱」であり、これを使えば従来の文書作成の枠にとらわれないレイアウトが実現可能です。

まず、「挿入」タブから「テキストボックス」を選び、「横書きテキストボックスの描画」をクリックします。そして、ページの左半分あたりに、一つ目のテキストボックスをドラッグして作成します。同様の手順で、ページの右半分にもう一つのテキストボックスを作成してください。

これで、左右に独立した二つの編集領域が確保できました。それぞれのテキストボックスに、文章や図などを自由に入れていくことができます。片方のテキストボックスの内容を編集しても、もう片方には一切影響がありません。ボックスのサイズや位置は、ハンドルをドラッグすることでいつでも自由に変更できます。

この方法の最大のメリットは、その圧倒的な自由度です。左右のボックスの高さを変えたり、少し重ねてみたりと、デザインの可能性は無限に広がります。一方で、二つのテキストボックスの位置やサイズをきれいに揃えるには、手作業での調整が必要になるというデメリットもあります。この作業を補助するために、テキストボックスを複数選択した状態で表示される「図形の書式」タブの「配置」ツールが役立ちます。「上揃え」や「下揃え」といったコマンドを使えば、二つのボックスの高さを正確に揃えることができます。最後に、各テキストボックスの枠線を「枠線なし」に設定すれば、完成です。

ワードの二段組がずれる問題の総括

今回はワードの二段組がずれるという問題について、その原因と直し方、そして応用的なレイアウト術についてお伝えしました。以下に、本記事の内容を要約します。

・二段組のずれは、まず「編集記号の表示」で隠れた原因を探るのが基本である

・段が下までいかない原因の多くは、意図しない「段区切り」の挿入である

・勝手な改行や改ページは「段落」設定の「改ページと改行」タブが影響している可能性がある

・左右の段の高さを揃えるには、段組みの最後に「セクション区切り(連続)」を挿入する

・文書の途中から二段組にするには、開始・終了地点に「セクション区切り」を入れる

・縦書きの二段組では、英数字の表示や句読点の位置に注意が必要である

・レイアウト制御には「段区切り」と「改ページ」の違いを理解し使い分けることが重要

・図や表を挿入する際は「文字列の折り返し」設定と「アンカー」の位置がずれの鍵を握る

・インデントや段落間隔など、細かな「段落書式」の不統一もずれの原因になり得る

・完全に左右独立した二分割レイアウトには「1行2列の表」機能が有効である

・表の罫線を「枠なし」に設定することで、見た目をきれいに整えられる

・さらに自由なレイアウトを求めるなら「テキストボックス」を2つ並べる方法がある

・テキストボックスは「配置」ツールを使うことで、位置を正確に揃えることが可能

・段組み機能は、流動的な文章を扱うのに適している

・表やテキストボックスは、固定的なコンテンツを並べるのに適している

ワードの二段組機能は非常に強力ですが、その挙動にはいくつかのルールがあります。そのルールを理解し、様々な機能を組み合わせることで、レイアウトの崩れを防ぎ、より質の高い文書を作成することが可能になります。今回ご紹介した方法が、あなたの文書作成の一助となれば幸いです。

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