パワーポイントでプレゼンテーション資料を作成している時、「この図形の一部分だけを消したい」「挿入した画像の不要な背景だけを取り除きたい」と感じたことはありませんか。ペイントソフトのように、自由自在に消せるツールがあれば便利なのに、と思った方も多いかもしれません。そして、「パワーポイントに消しゴムはどこにあるの?」と探してみたものの、見つからなかったり、見つけても思ったように使えなかったり、という経験はないでしょうか。実は、パワーポイントには「描画」機能の中に「消しゴム」ツールが存在します。しかし、この消しゴムは、私たちがイメージするような万能の消しゴムとは少し役割が異なります。この記事では、「パワーポイントの消しゴムはない」と諦めかけていた方のために、その本来の機能と使い方、そして図形や画像を部分的に消すための様々な代替テクニックを、豊富な情報を交えて分かりやすく解説していきます。
この記事を最後までお読みいただくことで、あなたは以下の知識を得られるでしょう。
・パワーポイントの「描画」タブにある「消しゴム」の正しい使い方
・「描画」タブが表示されない場合の対処法
・図形の一部を切り抜いたり、削ったりするための応用テクニック
・画像の背景や不要な部分をきれいに消す方法
「パワポ」の「消しゴム」機能の基本と描画ツールの使い方
ここでは、パワーポイントに標準で搭載されている「描画」タブと、その中にある「消しゴム」機能の基本的な役割や操作方法について解説していきます。「パワーポイントの消しゴムはどこ?」という疑問から、手書きペンとの関係、そして「描画が消えない」といったトラブルの原因まで、順を追って見ていきましょう。この基本を理解することが、「パワポの消しゴム」を正しく使いこなし、応用テクニックへと進むための第一歩となります。
「パワーポイントの消しゴムはどこ」にある?
「パワーポイントの描画がない」時の対処法
「パワーポイントの手書きペン」と消しゴムの使い方
消しゴムの種類とそれぞれの特徴
「パワーポイントの描画が消えない」原因とは
図形や画像に消しゴムが使えない理由
「パワーポイントの消しゴムはどこ」にある?
多くの方が探している「パワーポイントの消しゴム」は、リボンの「描画」タブの中に配置されています。パワーポイントの画面上部にある「ファイル」「ホーム」「挿入」といったタブと並んでいるのが一般的です。この「描画」タブをクリックすると、様々な種類のペンや蛍光ペン、そして定規などのツールと共に、「消しゴム」というアイコンが表示されるはずです。
もし、あなたが「パワーポイントの消しゴムはどこにあるのだろう」と探しても見つからない場合、まずはこの「描画」タブが存在するかどうかを確認してみてください。「描画」タブ自体が見当たらないケースについては、次の項目で詳しく解説します。
「描画」タブの中にある消しゴムは、その名の通り、何かを消すためのツールです。しかし、重要なのは「何を消せるか」という点です。この消しゴムが主に機能するのは、「描画」タブのペンツールを使って手書きで描いた線(インクストローク)に対してです。プレゼンテーション中にリアルタイムで何かを書き加えたり、図形に手書きで注釈を付けたりした際に、間違えた部分を修正するために使用することを想定されています。そのため、最初から挿入されている図形や画像、テキストボックスなどに対しては、この消しゴムツールは直接機能しない、という点を最初に理解しておくことが大切です。まずは「描画」タブを開き、ペンの隣に消しゴムのアイコンがあることを確認してみましょう。
「パワーポイントの描画がない」時の対処法
「パワーポイントの消しゴムを探しているのに、そもそも『描画』タブが見つからない」という状況に陥ることがあります。「パワーポイントの描画がない」場合、いくつかの原因が考えられますが、多くは簡単な設定変更で表示させることが可能です。
最も一般的な理由は、使用しているパワーポイントのバージョンや設定で、「描画」タブが標準でリボンに表示されていないケースです。特に、タッチ操作に対応していない古いデスクトップパソコンなどで使用している場合に、初期設定で非表示になっていることがあります。
この場合、以下の手順で「描画」タブをリボンに追加することができます。
まず、画面左上の「ファイル」タブをクリックし、メニューの一番下にある「オプション」を選択します。「PowerPointのオプション」というダイアログボックスが開いたら、左側のメニューから「リボンのユーザー設定」をクリックしてください。
画面の右側に「リボンのユーザー設定」という項目があり、その下に「メインタブ」の一覧が表示されます。この一覧の中に「描画」という項目があるはずですので、そのチェックボックスにチェックを入れて、最後に「OK」ボタンをクリックします。これで、リボンに「描画」タブが追加され、消しゴムツールも使えるようになる可能性が高いです。
もし、この設定を行っても表示されない、あるいは「描画」の項目自体が存在しない場合は、ご使用のOfficeのバージョンが古い、あるいはライセンスの種類によっては機能が制限されている可能性も考えられます。
「パワーポイントの手書きペン」と消しゴムの使い方
「描画」タブの主役とも言えるのが、「パワーポイントの手書きペン」ツール群です。そして、消しゴムは、このペンツールと密接な関係にあります。なぜなら、前述の通り、消しゴム機能は、主にこのペンツールで描かれたものを消去するために存在するからです。
「描画」タブには、ボールペンや鉛筆、蛍光ペンなど、様々な種類のペンが用意されています。それぞれのペンを選択し、色や太さを自由にカスタマイズして、スライド上に直接文字や図を描き込むことができます。例えば、グラフの特定の箇所を丸で囲んで強調したり、重要なキーワードに下線を引いたり、手書きのイラストを添えたりと、プレゼンテーションをより直感的で分かりやすいものにするための注釈を加えるのに非常に便利です。
そして、このようにして描いた手書きの線や文字を修正したい場合に、消しゴムの出番となります。「描画」タブから消しゴムツールを選択すると、マウスポインターが消しゴムの形に変わります。この状態で、消したい手書きの線の上をドラッグするか、クリックすることで、描かれたインクをきれいに消すことができます。
つまり、「ペンで描いて、消しゴムで消す」という一連の作業は、デジタル上のホワイトボードのような感覚でパワーポイントを扱うための機能と言えるでしょう。この基本的な関係性を理解することが、「パワポの消しゴム」を使いこなすための第一歩となります。
消しゴムの種類とそれぞれの特徴
パワーポイントの「描画」タブにある消しゴムは、一つだけではありません。消しゴムのアイコンの下にある小さな下向き矢印をクリックすると、いくつかの種類が表示され、目的に応じて使い分けることができます。バージョンによって多少異なりますが、一般的に以下のような種類の消しゴムが用意されています。
・消しゴム(ストローク):これが最も標準的な消しゴムです。この消しゴムを選択して、手書きの線(ストローク)の一部をクリックすると、その線全体が一瞬で削除されます。例えば、一本の線で描いた円や、一筆書きで書いた文字などを消したい場合に、一部分を触るだけで全体を消せるため非常に効率的です。線を少しずつ削るのではなく、ストローク単位で削除するのが特徴です。
・消しゴム(小)/(中):これらの消しゴムは、より細かい範囲を消したい場合に使用します。マウスポインターを消したい箇所に合わせてドラッグすると、なぞった部分のインクが消えていきます。ペイントソフトの消しゴムに近い感覚で使えますが、これも対象はあくまで手書きのインクのみです。細かい修正や、複雑に線が交差している部分の一部だけを消したい場合に便利です。
・消しゴム(セグメント):この消しゴムは、線が交差している部分を消すのに特化しています。例えば、二つの円が重なっている部分を描いた時、その交差点の不要な線だけをクリックして消すことができます。図形を組み合わせたような手書きイラストを描く際に、非常に役立つ機能と言えるでしょう。
これらの特徴を理解し、消したい範囲や内容に応じて最適な消しゴムを選択することで、手書き描画の修正作業をよりスムーズに進めることが可能になります。
「パワーポイントの描画が消えない」原因とは
「描画」タブのペンで描いたはずなのに、いざ消しゴムを使おうとしても「パワーポイントの描画が消えない」という状況に遭遇することがあります。これには、いくつかの典型的な原因が考えられます。
まず最も多いのが、消そうとしている対象が、実は手書きのインク(描画オブジェクト)ではないケースです。例えば、見た目が手書き風の線であっても、それが「図形」メニューの「フリーフォーム」や「曲線」ツールで描かれたものである場合、描画タブの消しゴムでは消すことができません。これらは「図形オブジェクト」として扱われるため、オブジェクト自体を選択してDeleteキーで削除するか、後述する別の方法で編集する必要があります。
次に考えられる原因として、消したいオブジェクトが「スライドマスター」上で描かれている可能性です。スライドマスターは、プレゼンテーション全体のデザインやレイアウトのテンプレートを編集する機能です。スライドマスター上で描画したオブジェクトは、通常のスライド編集画面では背景の一部のように扱われ、選択したり編集したりすることができません。もし、全てのスライドに同じ手書きの線が表示されていて消せないのであれば、「表示」タブから「スライドマスター」を選択し、マスター編集画面で対象のオブジェクトを削除してみてください。
その他、パワーポイントの一時的な不具合という可能性もゼロではありません。何を試してもうまくいかない場合は、一度ファイルを上書き保存してパワーポイントを再起動してみる、といった基本的な対処法を試す価値はあるでしょう。
図形や画像に消しゴムが使えない理由
パワーポイントを使い始めたばかりの方が最も混乱しやすいのが、「なぜ、挿入した図形や画像に消しゴムが使えないのか」という点でしょう。ペイントソフトなどの画像編集ツールに慣れていると、図形の一部を削ったり、画像の不要な箇所をなぞって消したりしたくなるのは自然な感覚かもしれません。
パワーポイントの「描画」タブにある消しゴムが、図形や画像、テキストボックスといったオブジェクトに機能しないのには、これらのオブジェクトの「成り立ち」が関係しています。パワーポイントにおける図形は、「始点と終点の座標」や「塗りの色」「線の太さ」といった数値的な情報(ベクトルデータ)の集合体として管理されています。これは、ピクセル(点)の集まりで構成される画像データ(ビットマップデータ)とは根本的に異なります。
ベクトルデータの図形に対して、ピクセル単位で部分的に削るような「消しゴム」操作を適用するのは、プログラムの構造上非常に複雑です。そのため、パワーポイントの消しゴムは、同じくベクトルデータの一種ではありますが、より単純な構造を持つ手書きのインクストロークを対象として設計されています。
同様に、写真などの画像(ビットマップデータ)は、パワーポイントの専門分野ではありません。そのため、部分的なピクセル編集を行うような高度な機能は搭載されておらず、トリミングや背景除去といった、より大まかな編集機能に留まっています。これが、図形や画像に描画タブの消しゴムが使えない主な理由です。では、どうすれば図形や画像を部分的に消せるのか、その具体的な方法は次の章で詳しく見ていきましょう。
「パワポ」の「消しゴム」の代わりになる便利な機能
前章で、パワーポイントの「描画」タブにある消しゴムは、手書きの線に特化したツールであり、図形や画像には直接使えないことを説明しました。しかし、だからといって諦める必要はありません。「パワポの消しゴム」が使えなくても、他の機能を組み合わせることで、図形や画像を部分的に消したり、切り抜いたりするのと同様の効果を得ることが可能です。ここでは、その代表的な代替テクニックをいくつかご紹介します。
図形を部分的に消す「図形の結合」機能
「パワーポイントで画像の一部を消す」背景削除
図形や画像を切り抜くトリミング機能
表の「パワーポイントの消しゴムで罫線」を消す方法
「パワーポイントで線を消す」様々なアプローチ
「パワポの消しゴム」と代替機能の総括
図形を部分的に消す「図形の結合」機能
図形の一部を削ったり、穴を開けたりと、まるで消しゴムで消したかのような加工を実現できる最も強力な機能が「図形の結合(図形の書式設定)」です。これは、複数の図形を重ね合わせ、それらを足したり引いたりして新しい図形を作り出す機能で、使いこなせば非常に高度な図形編集が可能になります。
基本的な考え方は「型抜き」です。例えば、円形の一部分を三日月のように削りたい場合、まずベースとなる円を描きます。次に、削りたい形(例えば、少しずらしたもう一つの円)を、ベースの円の上に重ねます。そして、まずベースの円を選択し、次にShiftキーを押しながら重ねた円を選択します(この順番が重要です)。二つの図形が選択された状態で、「図形の書式」タブから「図形の結合」をクリックし、「型抜き/合成」を選択します。すると、後から選択した図形の形で、最初の図形が切り抜かれます。
この「図形の結合」には、「接合」「切り出し」「重なり抽出」など、いくつかの種類があります。
・接合:複数の図形を一つに合体させます。
・型抜き/合成:最初に選択した図形から、次に選択した図形を切り抜きます。
・切り出し:重なっている部分とそうでない部分、全てをバラバラの図形に分解します。
・重なり抽出:図形が重なっている部分だけを、新しい図形として取り出します。
これらの機能を駆使することで、単純な図形を組み合わせて複雑なロゴやイラストを作成したり、不要な部分をきれいに削除したりすることが可能です。まさに、図形における万能の編集ツールと言えるでしょう。
「パワーポイントで画像の一部を消す」背景削除
プレゼンテーション資料にウェブサイトからコピーした画像や写真を使用する際、被写体の周りにある不要な背景を消して、スライドのデザインに馴染ませたい、というケースは非常に多くあります。このような「パワーポイントで画像の一部を消す」というニーズに応えてくれるのが、「背景の削除」機能です。
この機能は、特に被写体と背景の境界が比較的はっきりしている画像に対して、高い効果を発揮します。操作は以下の通りです。
まず、背景を削除したい画像を選択します。すると、リボンに「図の形式」タブが表示されるので、それをクリックします。一番左にある「背景の削除」ボタンを押してください。すると、パワーポイントが自動的に画像の背景と判断した部分を紫色で表示します。
多くの場合、この自動判定だけでは不完全です。被写体の一部が紫になっていたり、残したい背景の一部が透明になっていたりします。そこで、専用の「背景の削除」タブに表示される「保持する領域としてマーク」と「削除する領域としてマーク」というツールを使って、手動で微調整を行います。「保持する領域としてマーク」を選択し、残したい部分(紫色になっている箇所)をなぞると、その部分が保持対象になります。逆に、「削除する領域としてマーク」で不要な部分をなぞれば、そこが削除対象(紫色)になります。
この調整作業を繰り返し、きれいに被写体だけが残る状態になったら、「変更を保持」ボタンをクリックします。これで、画像の背景が透明になり、まるで切り抜いたかのような画像が完成します。
図形や画像を切り抜くトリミング機能
画像の不要な部分を消す、という目的において、「トリミング」機能は最も手軽で直感的な方法の一つです。これは、画像の四隅や辺を内側にドラッグすることで、表示する範囲を限定し、外側の領域を非表示にする機能です。写真の端に写り込んだ不要な人物や物をカットしたい場合などに非常に便利です。
画像を選択し、「図の形式」タブの中にある「トリミング」ボタンをクリックします。すると、画像の周囲に黒い太枠のハンドルが表示されます。この黒いハンドルをマウスでドラッグすることで、画像の表示範囲を自由に調整できます。必要な部分だけが残るように調整したら、再度「トリミング」ボタンをクリックするか、スライドの別の場所をクリックすれば、トリミングが確定します。
さらに、トリミング機能には応用的な使い方もあります。「トリミング」ボタンの下矢印をクリックすると、「図形に合わせてトリミング」というオプションが選べます。これを利用すると、画像を単なる四角形ではなく、円形や星形、矢印といった様々な図形の形で切り抜くことができます。例えば、人物の顔写真を円形にトリミングして、プロフィール紹介スライドに配置すると、洗練された印象を与えることが可能です。
このトリミング機能は、元の画像データを完全に削除しているわけではないため、後から再度トリミングを調整し直して、隠した部分を再表示させることも可能です。手軽さと再編集のしやすさが、トリミング機能の大きなメリットと言えるでしょう。
表の「パワーポイントの消しゴムで罫線」を消す方法
パワーポイントで作成した表の一部の罫線だけを消したい、というニーズもよくあります。この時、描画タブの消しゴムを使おうとしても、表の罫線には反応しません。「パワーポイントの消しゴムで罫線」を消す、という発想に近い機能は、表ツールの中に専用で用意されています。
まず、編集したい表の中のいずれかのセルをクリックして、表全体を選択状態にします。すると、リボンに「テーブルデザイン」(または「表ツール」の「デザイン」)タブが表示されます。このタブの中に、「罫線を引く」というグループがあり、そこに「罫線の削除」というツールがあります。見た目も消しゴムのアイコンになっていることが多く、直感的に分かりやすいかもしれません。
この「罫線の削除」ツールを選択すると、マウスポインターが消しゴムの形に変わります。この状態で、消したい罫線の上をクリックするか、なぞるようにドラッグすると、その部分の罫線だけがきれいに消えます。複数のセルを結合したように見せたり、デザイン上不要な線を消してすっきりさせたりするのに非常に便利です。
もう一つの方法として、「罫線」メニューから制御する方法もあります。「テーブルデザイン」タブにある「罫線」ボタンをクリックし、ドロップダウンメニューから「枠なし」や「内側罫線なし」などを選択することでも、特定の範囲の罫線をまとめて非表示にすることが可能です。どちらの方法も一長一短があるので、一本ずつ細かく消したい場合は「罫線の削除」ツール、広範囲を一度に設定したい場合は「罫線」メニュー、といった形で使い分けるのが効率的です。
「パワーポイントで線を消す」様々なアプローチ
「パワーポイントで線を消す」と一言で言っても、その「線」が何であるかによって、対処法は全く異なります。これまで見てきたように、様々な種類の「線」が存在し、それぞれに適した消し方があります。ここで一度、状況別のアプローチを整理してみましょう。
- 手書きの線を消したい場合:これは最も簡単なケースです。「描画」タブにある「消しゴム」ツールを使用します。線全体を消すなら「消しゴム(ストローク)」、部分的に消すなら「消しゴム(小)」や「(セグメント)」を選択します。
- 図形の枠線(輪郭線)を消したい場合:図形を選択し、「図形の書式」タブを開きます。「図形の枠線」をクリックし、表示されるメニューから「枠線なし」を選択します。これで、図形を囲んでいた線が完全に消えます。
- 図形そのものである線を消したい場合:挿入した直線や曲線などの「図形オブジェクト」を消したい場合は、その線を選択してキーボードのDeleteキーを押すのが基本です。
- 図形の一部分の線を消したい場合:本記事で紹介した「図形の結合(型抜き)」機能が有効です。消したい部分の形に別の図形を重ね、「型抜き」を行うことで、線の一部を削り取ることが可能です。
- 表の罫線を消したい場合:「テーブルデザイン」タブにある「罫線の削除」ツールを使うか、「罫線」メニューから非表示に設定します。
このように、消したい「線」の正体を見極めることが、適切な操作を選ぶための第一歩です。これらの方法を使い分けることで、パワーポイント上のあらゆる線を意のままにコントロールできるようになるでしょう。
「パワポの消しゴム」と代替機能の総括
今回は、パワーポイントにおける「消しゴム」の機能と、図形や画像を部分的に消すための様々な代替方法についてお伝えしました。以下に、本記事の内容を要約します。
・「パワポの消しゴム」は「描画」タブの中に存在する
・「描画」タブがない場合は、オプションの「リボンのユーザー設定」から追加できる
・描画ツールの消しゴムは、主に手書きのインク(ストローク)を消すための機能である
・図形や画像、テキストボックスには、描画の消しゴムは直接使用できない
・描画が消えない原因は、対象がインクではないか、スライドマスター上のオブジェクトである可能性が考えられる
・図形を部分的に消すには「図形の結合(型抜き)」機能が極めて有効である
・「図形の結合」を使えば、図形を削ったり穴を開けたりできる
・画像の背景を消すには「背景の削除」機能が便利である
・「保持する領域」「削除する領域」で細かい調整が可能である
・画像の不要な四方を切り落とすには「トリミング」機能が手軽である
・トリミングは円や星形など、図形の形に合わせて行うこともできる
・表の罫線を消すには、描画の消しゴムではなく、表ツールの「罫線の削除」を使う
・図形の枠線を消すには「図形の枠線」メニューから「枠線なし」を選択する
・消したい「線」が手書きか、図形か、罫線かを見極めることが重要である
・これらの代替機能を使いこなすことで、消しゴムがない状況でも高度な編集が可能になる
パワーポイントには、一見すると「できない」ように思えることも、別の機能を使えば実現できるケースが多くあります。今回ご紹介したテクニックを駆使して、より自由で創造的なスライド作成を楽しんでください。
これはCTAサンプルです。
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