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パワポで写真を丸く切り抜く簡単な方法は?おしゃれに見せるテクニックを解説!

パワーポイント(PowerPoint)でプレゼンテーション資料を作成する際、写真や画像の扱いはスライド全体の印象を決定づける重要な要素の一つと言えるでしょう。特に、挿入したままの四角い写真は、時に単調で堅苦しい印象を与えてしまうかもしれません。もし、パワポで写真を丸く切り抜くことができれば、資料はぐっと柔らかく、洗練された雰囲気を持つ可能性があります。しかし、どのようにパワーポイントで画像切り抜きを自由に行えばよいか、特にパワポで画像を丸く切り抜くのは複雑な操作が必要だと感じている方も少なくないかもしれません。

実際には、PowerPointに標準搭載されている機能を活用することで、誰でも簡単に写真を丸い形にトリミングすることが可能です。このテクニックは、パワポで写真切り抜きをおしゃれに見せたい場合や、パワポで写真切り抜きを人(人物紹介など)で使う際に非常に有効です。Mac版のPowerPointでも同様の操作が可能ですし、パソコンで画像を丸く切り取る他の方法や、iPhoneで画像を丸く切り取るといったスマートデバイスでの対応についても知っておくと便利でしょう。

この記事では、PowerPointで写真を丸く切り抜くための基本的な手順から、よりデザイン性を高める応用テクニックまでを、WEBライターの視点で体系的に解説していきます。

この記事を通じて、以下の点についての理解が深まるかもしれません。

・PowerPointで写真を丸く切り抜く具体的な二つの方法

・切り抜いた写真の位置やサイズを細かく調整するテクニック

・円形の写真をおしゃれに見せるための加工方法

・人物写真や複数写真を効果的にレイアウトするアイデア

パワポで写真を丸く切り抜くための基本的な手順

ここでは、パワポで写真を丸く切り抜くための基本的な操作手順について説明していきます。PowerPointには、写真を丸くするためのアプローチが主に二つ存在します。どちらも簡単な操作で実現可能ですが、それぞれに特徴があるため、状況に応じて使い分けることが推奨されます。順に見ていきましょう。

挿入した図形に写真を充填する

写真のトリミングと位置を調整する

枠線や効果でおしゃれに加工する

「図形に合わせてトリミング」機能

Mac版での基本的な切り抜き手順

まずは図形(円形)を挿入する

PowerPointで写真を丸く切り抜くための最も直感的でポピュラーな方法の一つが、「図形」機能を利用するアプローチです。これは、先に丸い「型」を用意し、そこに写真を流し込むイメージです。

具体的な手順としては、まずPowerPointのリボン(上部のメニュー)から「挿入」タブを選択します。次に「図形」をクリックし、表示される一覧から「楕円」を選びます。スライド上でドラッグすると楕円が描画されますが、このときキーボードの「Shift」キーを押しながらドラッグすることで、縦横比が固定された「真円(正円)」を簡単に描くことができます。資料のデザインにおいて、歪んだ楕円よりも真円の方が整然とした印象を与える場合が多いため、この「Shift」キーの活用は覚えておくと良いでしょう。

この段階では、単に色のついた円がスライドに配置された状態です。この円が、これから挿入する写真の「窓」あるいは「型枠」として機能します。円の大きさは、後からでも自由に変更が可能です。スライドのどの位置に、どれくらいの大きさの丸い写真が必要かをイメージしながら、まずは円を配置することが第一歩となります。この手法の利点は、先にレイアウトを決めやすい点にあります。円を配置し、全体のバランスを見た上で、次のステップに進むことができるため、デザインの試行錯誤がしやすいかもしれません。

挿入した図形に写真を充填する

前述の手順でスライドに真円(または楕円)の図形を挿入したら、次はその図形の中に写真を「充填(じゅうてん)」します。これは、図形の色を塗る代わりに、写真で塗りつぶす操作と考えると分かりやすいでしょう。

まず、挿入した円の図形を選択した状態で右クリックします。表示されるメニューから「図形の書式設定」を選択してください。画面の右側(または設定によって左側)に「図形の書式設定」作業ウィンドウが表示されます。

その中で、「塗りつぶし」の項目(バケツのアイコンで示されることが多いです)をクリックして展開します。初期設定では「塗りつぶし(単色)」などが選択されているかもしれませんが、ここで「塗りつぶし(図またはテクスチャ)」という選択肢を探し、それを選びます。

「塗りつぶし(図またはテクスチャ)」を選択すると、写真を挿入するためのオプションが表示されます。「図の挿入元」といった項目があるので、「ファイルから」ボタンをクリックし、パソコンに保存されている目的の写真ファイルを選択します。オンライン上の写真(ストック画像など)を利用する場合は、「オンライン画像」や「ストック画像」といった選択肢を選ぶことも可能です。

写真を選択して「挿入」をクリックすると、先ほど配置した円形の図形が、選んだ写真で塗りつぶされます。この時点で、写真はすでに丸く切り抜かれた状態で表示されるはずです。この方法は、図形の形状(この場合は円)を保持したまま、内部に写真を適用するため、非常に手軽に丸い写真を作成できるのが大きな特徴です。

写真のトリミングと位置を調整する

図形に写真を充填(じゅうてん)すると、多くの場合、写真の意図しない部分が中央に来てしまったり、被写体が小さすぎたり、あるいは大きすぎて切れてしまったりすることがあります。パワーポイントでトリミングを細かく調整する機能は、このような問題を解決するために用意されています。

この調整を行うには、まず丸くなった写真(実際には写真が充填された図形)を選択します。次に、リボン(上部メニュー)に新しく表示される「図の形式」タブ(または「図形の書式設定」タブ)に注目します。バージョンによっては「書式」タブとだけ表示される場合もあります。

そのタブの中にある「トリミング」というボタンを探してください。この「トリミング」ボタンは、通常、四角い画像の一部を切り取る際に使うものと同じアイコンです。このボタンをクリックすると、いくつかのオプションが表示されることがありますが、通常はボタン本体をクリックするだけでトリミングモードに入ります。

トリミングモードになると、充填された写真の元の四角い領域がグレー表示(または半透明)で表示され、円形の「窓」からどの部分が見えているかが視覚的にわかります。この状態で、以下の操作が可能です。

  1. 位置の調整: 写真の(円の中に見えている)任意の部分をドラッグすると、円の「窓」は動かさずに、背景の写真をスライドさせて位置を調整できます。例えば、人物の顔が中心に来るように微調整できます。
  2. サイズの調整: 写真の四隅や辺に表示される白いハンドル(操作ポイント)をドラッグすると、写真自体のサイズを変更できます。このとき「Shift」キーを押しながらドラッグすると、写真の縦横比を保ったまま拡大・縮小が可能です。

パワポで写真を丸く切り抜く際に、この充填後の微調整は、写真の魅力を最大限に引き出すために非常に重要なステップとなります。納得のいく構図になるまで、位置とサイズを細かく調整してみてください。調整が終わったら、スライドの何も無い場所をクリックするか、再度「トリミング」ボタンを押すと、調整モードが終了します。

枠線や効果でおしゃれに加工する

写真を丸く切り抜いただけでもデザイン性は向上しますが、もう一工夫加えることで、パワポで写真切り抜きをおしゃれに見せることが可能です。PowerPointには、図形(この場合は写真が充填された円)に対して様々な装飾を施す機能が備わっています。

これらの設定も、「図形の書式設定」作業ウィンドウや、リボンの「図形の書式」タブから行うことができます。

1. 枠線(図形の枠線)

初期状態では枠線がないか、細い線が設定されているかもしれません。この枠線の色や太さ、種類(実線、点線など)を変更することで、写真の印象を操作できます。

  • 色の変更: スライドのテーマカラーや、写真自体の色合いと調和する色を選ぶと、統一感が出ます。あえて補色(反対色)を使って目立たせるという手法もあります。
  • 太さの変更: 枠線を太くすると、写真が額縁に入っているような、より強調された印象になります。逆に細くすると、さりげなく境界線を示すことができます。
  • 枠線なし: 枠線を「なし」に設定すると、写真が背景に溶け込むような、すっきりとしたモダンな印象を与えることも可能です。

2. 効果(図形の効果)

「図形の効果」機能は、デザインの幅を大きく広げてくれる可能性があります。

  • 影(シャドウ): 写真に影をつけることで、スライドから少し浮き上がったような立体感を演出できます。資料に奥行きが生まれ、リッチな印象になるかもしれません。
  • ぼかし(縁): 写真の縁をぼかすことで、周囲の背景と柔らかく馴染ませることができます。優しい、ノスタルジックな雰囲気を出すのに適しているでしょう。
  • 反射: 写真の下に水面のような反射をつけると、スタイリッシュで先進的なイメージを付加できる場合があります。
  • 光彩: 写真の周囲を淡く光らせる効果です。特定の部分を強調したい、あるいは少し幻想的な雰囲気にしたい場合に有効です。

これらの加工は、やりすぎるとかえって見づらくなってしまう可能性もあるため、資料全体のトーン&マナーを考慮しながら、バランス良く適用することが重要です。

「図形に合わせてトリミング」機能

パワポで写真を丸く切り抜くもう一つの主要な方法として、「図形に合わせてトリミング」機能を利用するアプローチがあります。これは、先ほどの「図形に充填する」方法とは手順が逆になります。先に写真をスライドに挿入し、その写真に対して「円形」という型を適用して切り抜くイメージです。

まず、リボンの「挿入」タブから「画像」を選択し、スライドにトリミングしたい写真を(四角いまま)挿入します。

次に、挿入した写真を選択します。すると、リボンに「図の形式」タブ(または「書式」タブ)が表示されます。このタブの中にある「トリミング」ボタンに注目してください。

「トリミング」ボタンの下半分(小さな下向き矢印▼)をクリックすると、ドロップダウンメニューが表示されます。その中に「図形に合わせてトリミング」という項目があります。ここにマウスカーソルを合わせると、様々な図形の形が一覧で表示されます。

その一覧の中から、基本図形にある「楕円」を選択します。(「Shift」キーを押しながらこの操作を行う必要はなく、単純に「楕円」を選ぶだけで、写真の縦横比に基づいた最適な形でトリミングされます)。

この操作を行うと、挿入されていた四角い写真が、瞬時に円形(正確には写真のアスペクト比に応じた楕円形。元の写真が正方形に近ければ真円に近くなります)に切り抜かれます。

もし、切り抜かれた後の形が真円でない場合(例えば横長の楕円になってしまった場合)は、再度「トリミング」ボタン(矢印ではない上半分)をクリックします。すると、黒いトリミングハンドルが表示されるので、そのハンドルの「縦横比」オプションから「1:1」(正方形)を選びます。その上で、円形の枠内に写真のどの部分を含めるかをドラッグして調整し、トリミングを完了すると、真円で写真を切り抜くことが可能です。

この方法は、先に写真全体を見ながら、どの部分を丸く切り抜くかを直感的に操作しやすいというメリットがあるかもしれません。

Mac版での基本的な切り抜き手順

PowerPointはWindows版だけでなく、Mac版(PowerPoint for Mac)も広く利用されています。パワポで画像を丸く切り抜きたいMacユーザーも、基本的な操作概念はWindows版とほぼ同様ですので、心配は不要です。

前述した二つの主要な方法(「図形に充填する」方法と「図形に合わせてトリミング」する方法)は、Mac版のPowerPointにも搭載されています。メニューの名称やアイコンの配置が若干異なる場合はありますが、基本的な流れは共通しています。

1. 「図形に充填する」方法(Mac版)

  • 「挿入」タブから「図形」を選び、「Shift」キーを押しながら「楕円」を描画して真円を作成します。
  • 作成した円を選択した状態で、上部の「図形の書式」タブを選びます。
  • 「図形の塗りつぶし」ボタンをクリックし、表示されるメニューから「図…」を選択します。
  • ファイル選択ダイアログが表示されるので、目的の写真を選んで挿入します。
  • 写真の位置やサイズを調整したい場合は、図を選択した状態で「図の形式」タブ(または「書式」タブ)を開き、「トリミング」ツールを使用します。この操作感もWindows版とほぼ同じです。

2. 「図形に合わせてトリミング」方法(Mac版)

  • 「挿入」タブから「画像」→「このデバイスからの写真…」などで、先に写真をスライドに挿入します。
  • 挿入した写真を選択し、上部の「図の形式」タブ(または「書式」タブ)を表示させます。
  • 「トリミング」ボタンの横にある下向き矢印をクリックします。
  • 「図形に合わせてトリミング」(または「マスクして図形に合わせる」といった表現の場合もあります)を選択し、一覧から「楕円」を選びます。
  • Windows版と同様に、必要であれば「トリミング」ツールの「縦横比」で「1:1」を指定し、真円に調整することが可能です。

このように、OSの違いを意識することなく、パワポで画像を丸く切り抜く操作はMacでも直感的に行えるよう設計されています。

パワポで写真を丸く切り抜く応用テクニック

ここでは、パワポで写真を丸く切り抜く基本的な操作を踏まえた上で、さらに一歩進んだ応用テクニックや、関連する情報について説明していきます。これらのテクニックを活用することで、資料のクオリティをさらに高めることができるかもしれません。順に見ていきましょう。

人物の写真切り抜きをおしゃれに

複数の写真を丸く並べるレイアウト

自由な形で切り抜く方法(頂点の編集)

パソコンでの画像丸く切り取る他の方法

スマホ(iPhone)で画像を丸く切り取るには

パワポで写真を丸く切り抜く方法のまとめ

人物の写真切り抜きをおしゃれに

パワポで写真切り抜きを人(人物)で行う機会は、組織図の作成、登壇者紹介、チームメンバーのプロフィール紹介など、ビジネスシーンにおいて非常に多く見られます。人物写真を単に四角く配置するのではなく、丸く切り抜くことで、視聴者に柔らかく親しみやすい印象を与える効果が期待できます。

この際、パワポで写真切り抜きをおしゃれに見せるためには、いくつかのポイントがあります。

1. 顔の位置を中心にする調整

前述の「トリミング」機能(「図形に充填」または「図形に合わせてトリミング」のどちらでも可能)を使って、人物の顔が円の適切な位置に来るようにパワーポイントでトリミングを細かく調整することが不可欠です。一般的には、顔が円の中心、あるいは少し上(いわゆる「日の丸構図」を避けて、頭上のスペースを少し空ける)に来ると、バランスが良く見えるとされています。特に、あごや頭のてっぺんが切れてしまわないよう、縮尺(ズーム)の調整も重要です。

2. 背景の処理

人物写真は、背景によっても印象が大きく変わります。

  • 背景を活かす: もし背景がシンプルで美しい場合(例:単色の壁、美しい自然)は、そのまま丸く切り抜いても問題ないでしょう。
  • 背景をぼかす: 人物を際立たせたい場合、あらかじめ画像編集ソフトなどで背景だけをぼかしておいた写真を使用すると、被写界深度の浅いプロフェッショナルな写真のように見せることができます。
  • 背景を削除(透過): PowerPointの「背景の削除」機能(「図の形式」タブ内)を使うと、人物だけを切り抜くことが試みられます。この機能で背景を透明にした上で丸く切り抜くと(正確には、丸い図形に背景透過画像を充填すると)、人物のシルエットだけが丸い枠に収まる、非常に洗練されたデザインになる可能性があります。ただし、この機能は完璧ではないため、髪の毛などの細かい部分は調整が難しい場合もあります。

3. 枠線や効果の活用

前述した「枠線」や「影(シャドウ)」効果も有効です。例えば、会社のブランドカラーで細い枠線をつけたり、薄い影をつけて立体感を出したりすることで、他の要素との差別化を図り、デザインに統一感を持たせることが可能です。

複数の写真を丸く並べるレイアウト

チームメンバーの紹介スライドや、製品の機能一覧などで、複数の丸い写真を並べて配置したいケースもよくあります。このレイアウトは、情報を整理しつつも、視覚的にリズミカルで魅力的なスライドを作成するのに役立ちます。

複数の丸い写真を美しく配置するには、PowerPointの「整列」機能と「SmartArt」機能が非常に便利です。

1. 「整列」機能の活用

複数の丸い写真(図形)をスライド上に配置した後、それらをすべて選択します(「Shift」キーを押しながらクリック、またはドラッグで囲む)。

次に、「図形の書式」タブ(または「ホーム」タブの「配置」)から「配置」ツールを選びます。

  • 左右に整列: 「上揃え」または「下揃え」、「中央揃え(上下)」を選択すると、選択した写真の垂直位置が揃います。
  • 上下に整列: 「左揃え」または「右揃え」、「中央揃え(左右)」を選択すると、水平位置が揃います。
  • 等間隔に配置: 写真が3枚以上ある場合、「左右に整列」または「上下に整列」を選ぶと、写真間のスペースを均等に自動調整してくれます。

これらの機能を駆使することで、手作業では難しいピクセル単位での正確な配置が可能になり、スライド全体がプロフェッショナルな印象になります。

2. 「SmartArt」機能の活用

より手軽に、デザイン性の高いレイアウトを実現したい場合、「挿入」タブにある「SmartArt」機能がおすすめです。

SmartArtの一覧から「集合関係」や「リスト」、「循環」などのカテゴリを選ぶと、丸い図形をあらかじめ含んだレイアウトテンプレートが多数用意されています。例えば、「画像付きサークル リスト」や「ベン図」のようなものがあります。

これらを選択し、テキスト(例:氏名や役職)と写真を指定の場所にはめ込んでいくだけで、自動的にバランスの取れたレイアウトが完成します。色やスタイルの変更も一括で行えるため、デザインの知識があまりない場合でも、短時間で高品質なスライドを作成できる可能性があります。

自由な形で切り抜く方法(頂点の編集)

パワポで写真を丸く切り抜くテクニックを応用すると、円形だけでなく、星形、矢印、吹き出しといった、PowerPointに用意されている任意の図形の形で写真を切り抜くことができます。これは「図形に充填する」方法でも「図形に合わせてトリミング」する方法でも可能です。

しかし、もし既存の図形にはない、もっとパワーポイントで画像切り抜きを自由に行いたい、例えば、手書きのような滑らかな曲線や、特定のオブジェクトに沿ったオリジナルの形で切り抜きたい場合はどうでしょうか。

PowerPointには、図形を自由に編集するための「頂点の編集」という高度な機能が備わっています。

1. フリーフォームで図形を描画

まず、「挿入」タブの「図形」から「フリーフォーム:図形」または「フリーフォーム:フリーハンド」を選択します。これで、スライド上に自分で好きな形の線を描くことができます。「フリーフォーム:図形」はクリックした地点を直線で結び、「フリーフォーム:フリーハンド」はドラッグした軌跡のまま図形になります。始点と終点を結ぶことで、閉じた図形(内部を塗りつぶせる図形)を作成します。

2. 頂点の編集

作成したフリーフォームの図形を選択し、右クリックから「頂点の編集」を選びます。すると、図形の輪郭線上に黒い四角(頂点)が表示されます。

  • 頂点の移動: この黒い頂点をドラッグすると、図形の形を変えられます。
  • 頂点の追加/削除: 線の途中で右クリックすると、頂点を追加したり削除したりできます。
  • 曲線の調整: 頂点をクリックすると、白いハンドル(制御点)が表示されます。このハンドルをドラッグすることで、線の曲がり具合(ベジェ曲線)をパワーポイントでトリミングを細かく調整できます。

3. 写真の充填またはトリミング

このようにして作成したオリジナルの図形に対して、前述の「図形に充填する」方法で写真を流し込むか、あるいは「図形に合わせてトリミング」の方法で(この場合は先に図形を作っておき、写真と図形の両方を選択して「図形の結合」機能の「型抜き」を使うといった手順が必要になる場合があります)写真を切り抜きます。

この「頂点の編集」は慣れが必要な高度なテクニックですが、マスターすれば、パワーポイントで画像切り抜きを自由自在に行い、他とは一線を画す独創的なスライドデザインを実現できる可能性を秘めています。

パソコンでの画像丸く切り取る他の方法

PowerPointは非常に高機能なツールですが、元々はプレゼンテーション作成ソフトであり、専門的な画像編集ソフトではありません。そのため、パソコンで画像を丸く切り取る作業において、より高度な機能や異なる操作感を求める場合、他のツールを選択肢に入れることも有益でしょう。

1. OS標準のツール

  • Windows (ペイント3D): Windows 10/11に標準搭載されている「ペイント3D」は、従来のペイントよりも高機能です。「図形」ツールで円を描き、その円を使って画像をトリミングするような操作が可能です。また、「マジック選択」機能を使えば、パワポで写真切り抜きを人で行う際の背景削除なども、PowerPointより高精度で行える場合があります。
  • macOS (プレビュー): macOS標準の「プレビュー」アプリでも、画像の選択範囲を楕円形にしてコピー&ペーストする、といった簡易的な画像で丸くトリミングに近い操作が可能です。

2. グラフィックデザインツール(Web/インストール型)

  • Canva (Web): 近年、非常に人気の高いオンラインデザインツールです。Canvaには「フレーム」という機能があり、あらかじめ用意された様々な形(円、星、アルファベットなど)のフレームに、写真をドラッグ&ドロップするだけで、簡単にその形で切り抜くことができます。操作が非常に直感的で、パワポで写真切り抜きをおしゃれに見せるためのテンプレートも豊富です。
  • Adobe Express (Web/アプリ): Adobeが提供するツールで、Canvaと同様に直感的な操作でデザインが可能です。画像の切り抜きや背景削除機能も強力です。
  • GIMP (インストール型・無料): 無料でありながらPhotoshopに近い高機能を持つ画像編集ソフトです。「楕円選択ツール」で円形に選択範囲を作成し、「選択範囲を反転」して「削除」する(透明にする)といった本格的な編集が可能です。
  • Adobe Photoshop (インストール型・有料): プロフェッショナル向けの画像編集ソフトの代名詞です。円形のシェイプを使った「クリッピングマスク」機能などを使えば、画像で丸くトリミングすることはもちろん、その後の調整や加工も非常に高い自由度で行えます。

これらのツールで丸く加工(または背景を透明にしたPNG画像として保存)した写真を、PowerPointに挿入して使用するというのも、非常に効率的でクオリティの高い方法の一つです。

スマホ(iPhone)で画像を丸く切り取るには

現代では、パソコンで画像を丸く切り取るだけでなく、スマートフォン、特にiPhoneで画像を丸く切り取るニーズも高まっています。外出先で撮影した写真をすぐに加工して、PowerPointモバイルアプリや他のSNSで使用したい場合などです。

iPhoneの標準「写真」アプリには、記事執筆時点(2025年11月)で、直接「円形にトリミングする」機能は搭載されていません(四角いトリミングや縦横比の変更、回転は可能です)。

しかし、いくつかの代替方法が考えられます。

1. マークアップ機能の活用(疑似的)

  • 写真アプリで写真を開き、「編集」→右上の「…」→「マークアップ」を選択します。
  • 下のツールバーから「+」を押し、「図形」(○や□があるアイコン)を選びます。
  • 円形の図形(塗りつぶされていない枠線だけのもの)を選択し、写真の上に配置します。
  • 色や線の太さを調整し、保存します。
  • これは「切り抜いた」わけではなく、「写真の上に丸い枠線を描画した」状態ですが、簡易的に丸く見せる効果はあります。

2. 「ショートカット」アプリの活用

  • iPhoneの「ショートカット」アプリを使い、サードパーティのギャラリーから「円形に切り抜く」といったショートカット(自動化スクリプト)を探してインストールする方法があります。これにより、「写真」アプリの共有メニューからワンタップで円形に加工できる可能性があります。

3. サードパーティ製アプリの利用

最も手軽で確実なのは、画像で丸くトリミング専用の機能を持つアプリストアのアプリを利用することです。

  • Canva (アプリ版): 前述したCanvaはスマートフォンアプリ版もあり、パソコン版と同様に「フレーム」機能を使って簡単に写真を丸くできます。
  • LINE Camera: コミュニケーションアプリLINEの関連アプリですが、画像編集機能が充実しており、トリミングの「図形」オプションで円形を選択できます。
  • 画像切り抜き専用アプリ: 「円形 切り抜き」などでアプリストアを検索すると、その機能に特化したシンプルなアプリが多数見つかります。

これらのアプリで円形に加工した画像(多くの場合、円形の周囲が透明なPNG画像として保存されます)をiPhoneに保存し、それをPowerPointアプリで開いたり、Airdropやクラウドストレージ経由でパソコンのPowerPointに送ったりして使用することが可能です。

パワポで写真を丸く切り抜く方法のまとめ

今回はパワポで写真を丸く切り抜くための方法や、それをおしゃれに見せるテクニックについてお伝えしました。以下に、本記事の内容を要約します。

・パワポで写真を丸くする方法は主に二つある

・一つは「図形の挿入」から円を描き「図形の塗りつぶし」で写真を選ぶ方法

・もう一つは先に写真を挿入し「図の形式」から「図形に合わせてトリミング」を選ぶ方法

・真円を描くには「Shift」キーを押しながら楕円をドラッグする

・「図形に充填」した場合の位置調整は「トリミング」ツールで行う

・「図形に合わせてトリミング」で真円にするには「縦横比」で「1:1」を選ぶ

・切り抜いた円には「図形の枠線」で色や太さを追加できる

・「図形の効果」で影(シャドウ)やぼかしを加え立体感や柔らかさを出せる

パワポで写真切り抜きを人で行う際は顔が中心に来るよう微調整が重要

・PowerPointの「背景の削除」機能で人物の背景を透過することも可能

・複数の丸い写真は「整列」機能で等間隔に美しく配置できる

・「SmartArt」を使えばデザイン性の高い複数写真レイアウトが簡単に作れる

パワーポイントで画像切り抜きを自由に行うには「フリーフォーム」と「頂点の編集」が有効

パソコンで画像を丸く切り取るにはCanvaやGIMPなど外部ツールも選択肢となる

iPhoneで画像を丸く切り取るには標準機能では難しく専用アプリ利用が推奨される

PowerPointの機能を活用するだけで、資料の印象は大きく変わる可能性があります。四角い写真を丸く切り抜くという小さな工夫が、スライド全体のデザイン性を高め、情報の伝達をより効果的にするかもしれません。

この記事で紹介したテクニックが、あなたの資料作成の一助となれば幸いです。ぜひ、ご自身のプレゼンテーションや資料作成に取り入れてみてください。

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